2017年06月26日

【みにクル】高山帯鳥類調査 in 金峰山麓(6月3-4日)

 毎年、富士山で実施してきた鳥の垂直分布を調べる調査ですが、今年初めて、富士山以外の場所で実施しました。富士山から北に約60km、山梨県北部に位置する金峰山麓です。今回もLASP富士山鳥類調査研究グループ(LASPFG)との共同での調査です。乙女湖の少し下(標高1400m)から、自動車で登れる峠としては最も高い位置にある大弛峠(標高2350m)の区間を標高100mごとにスポットセンサスするのが目的でした。
 関東在住の会員の方に調査への参加を呼びかけたところ、思っていたよりも大勢の方から参加したいとご連絡をいただきました。ありがとうございます。事前に調査地点などの下見をしたところ、車を停めておける車道わきの待避場所が狭く、全員の方をお連れすることができませんでした。お断りしなければならなくなってしまった方には申し訳なく思っています。2台の車に詰めて乗れるだけ乗ってもらって、スタッフ2名と参加者10名で実施してきましたので、ご報告します。
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乙女湖から望む金峰山
 
 6月3日、お昼過ぎに調布を出発し中央高速で西へ。甲州ワインの里、勝沼ICで高速をおりて目的地にひた走りました。そして夕方、調査地に着いたあとは標高1700mぐらいの林内で調査方法の練習をしました。調査では、鳥がいる場所までの距離や、鳴いている方角、さえずるタイミングなどから、何羽いるのかを捉える必要があります。普段のバードウォッチングとは、意識することが違うので、それを体験して明日に備えます。
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 練習の後は、乙女湖のそばの民宿で夕食をとり、借りた部屋の一室で山の鳥の声について座学をしました。用意したパワーポイントは、もとは視覚障害者向けに作ったスライドでしたので、あんまり話が簡単だと飽きてしまうと思い、最後にちょっと難しいクイズを用意しました。富士山の5合目の夜明けに録音した音源です。どの鳥も一斉に鳴きだして声が重なり合っているような音の中から、5種の声を聴き分けて、どの鳥が鳴いているか当てるというクイズです。(挑戦してみたい、という方は、音源のリンクをクリックして、再生してみてください。登場するのは山にいる一般的な鳥です。)珍しい鳥の名前をさえずりで言い当てるという類の難しさではなく、調査につながる出題をと思って用意しました。
 翌朝は早いので、座学の後はお風呂に入って9時には就寝しました。
 
 昨年、一昨年の富士山はあいにくの天気続きでしたが、今年の調査日は晴天に恵まれました。日の昇る前の薄暗い中、装備を整えて出発します。4人と8人の2班にわかれて車に乗り、同じ地点を両方の班が調査するようにしながら、1400mから100mずつ登っていきます。同じ地点を少し時間をあけて2回調査することで、より正確にそこにいる鳥を捉えていきます。富士山ではほとんど記録されないコマドリが標高1600mから2000mにかけてのササ薮にびっしりいたり、逆に富士山では5合目まで広く記録されるキジバトがほとんどいなかったり。昨年までの富士山の調査にも参加されていた方も多く参加いただいていたので、山による違いも感じてもらうことができました。
 調査終了後はとりまとめです。民宿に戻って朝食をとって一服したあと、宿に貸していただいた広間に集まりました。同じ地点を2つの班で調査したので、調査後にその突き合わせをして、どの標高でどの鳥が鳴いていたかを、エクセルの表をスライドに映写しながらまとめていきます。昨年の富士山の結果とも比較していくと、場所によって違う鳥がいる一方、場所が違ってもほぼ同じ標高で出現する鳥がいることもはっきりと見えてきました。
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調査結果のまとめのようす。画面が少し歪んで見えますね。
シーツを洗濯ばさみで吊るした手作りスクリーンです。

 早朝からお昼まで濃い1日でしたが、良い調査成果が得られましたし、参加者の皆さんにも楽しんでいただけたようでほっとしています。調査へのご参加ありがとうございました。

また来年も企画したいと思います。

高木憲太郎
posted by ばーりさ at 15:04| みにクル報告(富士山)

2017年06月24日

6月24日中央公園調査報告

今朝は梅雨らしい湿度の高い曇り空。
少し歩くだけで汗ばんできました。

今日は久しぶりに全員参加。
最初2人で始めたこの調査も今では大所帯です。

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(カイツブリを観察中の皆さん)

ただ、鳥の方はやや低調でした。
カッコウやウグイス、カワセミの姿は見られませんでした。
それでもエナガの若鳥の群れが騒々しく枝を移動していきました。
今年は、メジロやウグイスとともに昨年より頻繁に記録されています。

今年の5月はここ数年で最低の記録種数でした。
寒い日が多かったせいかもしれません。
しかし、6月はまた例年通りの記録種数に戻りました。

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(最近4年間の一月あたりの記録種数の変動)

調査終了後に広場で話している時のこと。
カルガモのヒナたちが私達めがけて?駆け寄ってきました。
このヒナたちは孵化直後から散策者からパン屑をもらっています。
餌強請りに来たのかもしれません。
食べ物がもらえないとわかる?とそそくさと池の中へ。
ちょっと複雑な気分でした。

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(駆け寄ってきたカルガモのヒナたち)

来週はもう7月です。
一段と鳥の種数が減少する季節です。
モチベーションアップの鳥の出現に期待です。

参加者8名 記録種数15種 記録個体数122羽
次回は7月1日午前6時30分からです。担当:BR平野






posted by ばーりさ at 12:18| みにクル報告(宇都宮)

2017年06月19日

ID-BIRD渡良瀬遊水地(守屋)

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今回のID-BIRDは、ラムサール条約登録湿地でもある渡良瀬遊水地で行いました。
日曜朝の7時に総勢10名現地集合。
私の自宅は東京都清瀬市ですが、4時ごろに出発し高速を使用したら余裕をもって現地につきました。

今回は、一見すると同じように見える2つのアシ原でラインセンサスをおこない、ウグイス類の数が異なるのか、また簡単な植生調査をしてもらい環境の違いも見てもらいました。

メイン講師は、渡良瀬遊水地で調査をしている平野敏明さんです(ミニくる宇都宮中央公園も主催してます)。
時間がないので、ぶっつけで調査を始めようとしたのですが、コヨシキリがいたり、オオセッカがいたりと聞きなれない鳥も多いため、まずは皆でルートを一回歩いて調査を開始することにしました。
平野さんや私が質問に答えたり、歩くルートから両側50mが観察範囲であるため測距器で50mを測って距離感を体感してもらいました。
結果的に、調査精度を上げるのに大変良かったと思います。あたり前ですが下見は大事ですね。
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今回は400mの2つのルートを歩いてそれぞれ記録をしてもらいました。なるべく同じ鳥を数えないように調査範囲の鳥を数えるのは、慣れないうちは至難だったと思います。
観察されたウグイス類は、ウグイス、オオセッカ、オオヨシキリ、コヨシキリ、セッカの5種でした。
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また簡単な植生調査を2つのルートの途中で行いました。アシ原に入り、定規や自分の体で調査区画を作り、同じ面積のアシやオギの数、高さ、またカサスゲなどの下層植生の被度を記録しました。

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活動センターに場所を移し、ちょっと休んでから平野さんから渡良瀬遊水地の歴史やこれまで調べてきた鳥類について説明してもらいました。いろいろな環境があるせいか繁殖する鳥も多いですね。

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私からは、センニュウ科とヨシキリ科についての解説と調査結果の簡単なまとめを行いました。2つのルートのウグイス類の平均の個体数は、上の表のようになりました。オオヨシキリ、ウグイスの多かったAルート、コヨシキリ、オオセッカ、セッカが多かったBルート、環境の調査でも2つのルートでアシ原や下層植生の密度などが異なり、環境の違いが鳥の生息に関連していそうだということを見てもらうことができました。
我々が現在行っている全国繁殖分布調査も、ただ野鳥の数だけを見るのではなく、その野鳥が生息するために必要な環境も見ているということでもあります。どのような結果になるか楽しみですね。

しかし、朝からルートセンサスをし、アシ原に突っ込んで現地調査した後の講義はツライですね。
プログラムや工程は工夫する必要があるかも…。
今回の経験を活かして、調査員養成講座に反映させていきたいと思います。


posted by ばーりさ at 18:47| 活動報告