2021年07月10日

栃木県中央公園調査報告

梅雨の合間の晴れ間。
初夏の日差しに木々の葉も眩く輝いていました。
日本庭園の片隅ではヤマユリが立派な花を付けていました。

20210710yuri.jpg
  (緑の木々に囲まれて輝くヤマユリの花)

今年の繁殖期は、早くも終盤へ。
今朝は、天気が良いせいか公園のあちこちからシジュウカラの鳴き声が…。
だいぶ大きくなったヒナを連れた家族群が葉陰でしきりに羽繕い。
まだ独り立ちしていないことから2回目の繁殖のヒナのようです。

沈床池では先週現れたカルガモのヒナが体を寄せ合って一休み中。
先週と同じ4羽に参加者の皆さんも一安心です。
愛らしい姿にウォーキング中の人たちも足を止めて見入っていました。

20210710karugamo.jpg
     (体を寄せ合うカルガモのヒナたち)

ただ、この公園では一昨年までは複数の家族群が見られていました。
しかし昨年からは1家族がやっとです。
今年はこのヒナたちが初めてです。
カルガモの繫殖数の減少が気になります。

さらに、ササゴイも繁殖つがい数がここ数年減少中です。
結局、今年は4つがいのようです。
一時の12つがいに比べるとやや寂しい数です。

20210710sasagoi.jpg

  (大池の岩から水面をのぞき込むササゴイの幼鳥)

それでも現在まで3巣から少なくとも11羽のヒナが巣立ちました。
さらに、遅く産卵した巣もヒナがふ化したようです。
巣の下の歩道に水色の卵殻が落ちていました。

ほかにも騒々しく鳴きながら親鳥に餌乞いをするハシブトガラスやムクドリのヒナたち。
上空を飛び交うツバメの群れには若鳥の姿も。
今年も順調にヒナたちが巣立っているようです。

記録種数:19種 記録個体数:95羽
参加者:5名
次回は、7月17日午前6時30分からです。担当:BR平野





posted by ばーりさ at 15:10| みにクル報告(宇都宮)

2021年07月09日

石川勉さんの谷津干潟のデータ(守屋)

石川勉さんは1970年代の後半から毎週末のように谷津干潟に出かけ、水鳥(特にシギチドリ)のカウントを行っています。
1993年には『東京湾の渡り鳥』という本も執筆されていて、水鳥のみならず、野鳥の関係者や当時からの東京湾の状況に詳しく、またお話も楽しい方です。
現在も、谷津干潟でその調査活動を続けていらっしゃいますが、膨大な野帳のデータ(しかもまだ増える)をどうするか気にされていました。

そこで今回、その膨大な野帳の電子データ化に取り組みました。我々としても詳細なデータから経年変化の要因の手がかりが見つかるかもしれず、まずはデータを扱いやすい形にしようと考えての事です。現在、多くの方の協力を得て1976年から2020年までのデータを入力し、とりあえず目途が立ちました。

一部ですが、1976年から2020年までの谷津干潟内のセイタカシギの観察数を時系列に並べただけの図を見ていただきましょう(ちょっと横軸が読みづらいですがご勘弁を)。
谷津セイタカ.png

1990年頃から急速に観察個体数が伸びますが、その後は安定し、ここ数年は落ち込んでいる状況が読み取れます。周囲の環境変化と照らし合わせて、この結果を分析すれば様々なことが要因として推測できそうです。

石川さんは、このデータを広く利用してもらいたいと考えているので、多くの人がデータを使って分析したり考察したりできるようにデータペーパーとして利用できるようにしておきたいと考えています。

まだ、当時の埋立地部分や周辺海域のデータも整える必要があり、精査もまだ残っていますが、完成時には谷津干潟データのワークショップを開きたいなあと考えていますので、ご興味のある方はご参加いただけると幸いです。

posted by ばーりさ at 18:04| 活動報告

2021年07月06日

セイタカシギの写真集を謹呈していただきました(守屋)

IMG_0922 (1).JPG
 兵庫の三木敏史さんからセイタカシギの写真集をいただきました。三木さんは、バードリサーチが事務局を担っているシギチドリ類調査の調査員でもあり、多くの野鳥の写真も提供していただいていて、ホームページやニュースレターに活用させてもらっています。

 昨年、三木さんは兵庫県で初めて繁殖確認に成功したセイタカシギを詳細に観察されていて、共著者の名田稔さんと写真集としてに形に残そうと決意されたそうです。
 セイタカシギは、まだまだ繁殖地が局地的で巣立ちまで成功するには困難なことが多く、通行量の多い道路に近いハス田での繁殖は珍しいかもしれません。写真集となっていますが、ディスプレイや巣作りの様子、ヒナの成長度合いや行動など、繁殖の様子が詳細に記録され資料的な価値も高いと思います。

 ハス田の所有者と交渉したり、影響を与えないように撮影したりと大変だったようですが、写真集を作ると聞いてからあれよあれよという間に発刊し、そのバイタリティに脱帽しました。
 一般への販売をするかは聞いていないのですが、160部を地元の小中学校に配布されるそうです。地元や学術に還元する姿勢も見習いたいと思います。





posted by ばーりさ at 16:36| 書籍紹介

2021年06月30日

今年の聴き取り調査終了,メジロが増加

 今日で3か月にわたる朝の聴き取り調査が終了しました。のべ440名(24人)の方に参加いただきました。ご参加ありがとうございました。

 今年もここ数年と似た,春先は暖かく,その後寒くなって,また平年並みというような気温変化をした年でした。そしてさえずりのパターンも,ここ数年のさえずりパターンと似た,ゴジュウカラなど早春にさえずりのピークが来る鳥はさえずり時期が早く,その次にさえずりだすキビタキなどは遅めで,カッコウ類などは平年並みというパターンでした。

こちらより各種のさえずりパターンをご覧いただけます。


 また,2011年から長期間にわたって続けてきている調査だけに,秩父では,これまで(標高が高い場所だけに)いなかったメジロが,最近は定着しつつあり,しばしば,さえずりが聞かれるようになってきていることがデータとして示すこともできています。

メジロ.jpg

 ただ,この聴き取り調査は欠点もあります。それは1か所の記録だということです。カメラトラップとは違い,音は遠くからも聞こえますので,カメラでの調査と比べれば,鳥の局所的な分布の影響を受けにくいのですが,それでも,なわばりの配置が変わるとその影響を受けます。たとえば,今年は秩父でキビタキが少なかったのですが,実際の現地での野外調査ではキビタキは増加傾向にあります。このマイクのそばに今年はキビタキのなわばりがなかったために,このようなことになっているので,経年変化を見るときには,年ごとの結果ではなく,全体の傾向を見ていくことが重要かもしれません。

キビタキ.jpg
posted by ばーりさ at 10:34| 活動報告

2021年06月28日

砂浜の鳥の観察会(守屋・奴賀)

IMG_0867.jpg
東金こども科学館のイベントで、九十九里浜でコアジサシやシロチドリの観察会で話をしてきました。

昨年は開催することができず、今年はできると良いなと思っていましたが、コロナの影響は少なからず...。
感染防止対策を行い、小学生の親子3ファミリーに参加していただきました。ゆっくり観察するにはちょうど良い人数でした。

IMG_0873.jpg
まず奴賀さんと私で、コアジサシとシロチドリのお話。
なぜ住みづらそうな砂浜に彼らはすむのか?どんな生活をしているのか?日本の砂浜と彼らの現状、生活の工夫やメリットについて、分かりやすい言葉で伝えるようにしました(けっこう難しいのです)。

IMG_0876.jpg
午後は現地でコアジサシのコロニーを観察しました。
今年は小規模なコロニーしかありませんでしたが、毎年変わる状況も自然の姿です。

コアジサシはヒナがふ化していたため、やや遠巻きにえん堤から観察し、コアジサシの防衛行動や給餌の様子を観察しました。シロチドリは数羽が波打ち際で採食していて、もう繁殖期も終わりに近づいているようでした。

皆さんほぼ初めてという参加者ばかりで興味深く観察していました。
砂浜にもこんな鳥が生活しているということを知ってもらえたと思います。
210627譚ア驥代%縺ィ繧吶b遘大ュヲ鬢ィ縲∬ヲウ蟇滉シ喀IMG_0519.jpg


砂浜の鳥の啓発イベントにも取り組んでいますのでご相談ください。
早く各地で不自由なくイベントができるようになればいいですね。
posted by ばーりさ at 18:05| 活動報告