2020年01月18日

宮城ハクチョウ調査の下見をしました(佐藤)

鳴瀬川・吉田川・鶴田川・旧北上川の下見に行って来ました。
これらの河川はハクチョウ類のねぐらになっていて、1月18日〜19日を中心に一斉に調査します。

今回の調査は野鳥の会宮城県支部さん・東北大学の学生さんにもご参加頂いて、去年の調査もよりも規模が大きくなりました。

今回はハクチョウがねぐらに帰ってくるのはどのくらいかを確認するため、直沢堤にに日の入り後に観察をしました。
すると、暗くなってからも続々とハクチョウたちが帰ってきました。少なくともコハクチョウ・オオハクチョウを識別するには
暗すぎるため、やはりねぐら調査は早朝実施が良さそうです。


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日没後の直沢堤。この後も続々と帰ってきました
posted by ばーりさ at 00:00| 活動報告

2020年01月15日

国内のハクチョウ類の論文(佐藤)

1月18日~19日に実施する宮城ハクチョウ調査が近づいてきました.
調査前にハクチョウ類の生態を調べていましたが,色々な文献に出会いました.
せっかくなので日本語で読める最近(2010年以降)のハクチョウ類の生態に関する国内の論文をまとめてみました.ほとんどがフリーで読めますが,一部,購読料がかかるものがあります.なお,論文のタイトルではなく,内容を列挙しています.

コハクチョウ
1.採食
・マコモ地下茎への採食圧は,翌成長期のマコモ地上部の成長に正の影響を与えていることを示唆(渡辺 2012 日本鳥学会誌
・オオバタネツケバナを採食した(渡辺 2011 Strix
・ナガエミクリの地下茎を採食していた(渡辺 2011 山階鳥類学雑誌
・休耕田におけるケイヌビエ種子の採食例。休耕田の利用は稀(渡辺・鈴木 2019伊豆沼・内沼研究報告
・採食地 として好む水田面の条件:耕起されておらず,草本の被度が低く,ワラの被度が高い水田面を選んでいるようだ(渡辺・田尻 2018 山階鳥類学雑誌
2.形態
・嘴模様3タイプの地域差と過去との比較.越後平野の個体群は1980年から2010年にかけて3タイプの割合に有意差がみられた(渡辺 2014 Strix

オオハクチョウ
1.採食
・湖沼の水位変動によって採食場所が変わる(嶋田ら 2017 Bird Research)
・マカモ群落のうり、水面下にある群落はオオハクチョウが、水面よりも若干高い位置にある群落はオオヒシクイが使用していた(渡辺 2012 Strix)
2.移動
・越冬期の飛行高度.実際の上昇速度は推定された持続可能上昇速度よりも小さい(植田ら 2018 BIrd Research
・GPS発信機装着による越冬期の移動のデータ.(植田ら 2018 Bird Research)
・伊豆沼・内沼周辺の捕獲された個体は昼行性でハス群落が分布する場所や給餌場所、農地(主に乾田)に滞在していた(嶋田ら 2018 Bird Research

ハクチョウ類
1.移動
・宮城県のハクチョウ類は12 月の降雪量が多いほど秋の渡りが早く進み,2 月の降雪量が少ないほど春の渡りが早く進んだ(嶋田・森 2019 伊豆沼・内沼研究報告
・青森県十三湖における風力発電施設建設前の春の渡り状況.ハクチョウ類は毎年3,000-6,500個体が十三湖を経由して渡っていた。また、建設予定の風車の回転域の高さを飛翔する群れが多かった(柏木ら 2019 日本鳥学会誌)。
2.形態
・羽根の小羽枝構造によって、ガン類,ハクチョウ類,カモ類は識別が可能のようだ(藤井幹 2010 山階鳥類学雑誌
3.狩猟
・明治期の北海道ではハクチョウは狩猟の対象とされ、食用にもされていた(山田伸一 2018 北海道博物館研究紀要

思った以上にハクチョウに関する論文が多く,さらにハクチョウ類を含むガンカモ類全体の研究などもいくつもありました.こういった調査・研究成果を残す事は非常に重要なので,貴重なデータをお持ちの方は是非,投稿をご検討ください.BIrd Research誌でも投稿をお待ちしております,(私も書かなければ..)
posted by ばーりさ at 17:54| 活動報告

2020年01月14日

バードバスで撮影された野鳥まとめ

東京、静岡、岡山に設置したバードバスに渡来した野鳥ビデオを一部表示しました。

東京は林が近いせいか、冬にシロハラやウグイスなどやや暗いところが好きな鳥がよく観察されています。
静岡では、メジロやスズメが多いのですが、イソヒヨドリも観察されました。岡山では明るめの庭に設置したので、ツグミが撮影されました。
地域や微環境を反映していると思われます。

今後、定期的に種類や面白そうな行動も増やしていこうと考えています。
感想や要望をいただければ幸いです。


202001071208SHIZUOKA1-BirdBath-メジロ_Moment.jpg静岡バードバス(メジロ)
posted by ばーりさ at 19:34| 電子工作戦隊

2020年01月11日

手賀沼のコブハクチョウを見に行きました(佐藤)

全国的に増加していると考えられるコブハクチョウ(参考)。越冬期の現状を見るために手賀沼に行ってきました。手賀沼のコブハクチョウは1973年に初めて記録され、1990年に繁殖も確認されました(斉藤1995)。その後、観察個体数は増加し続けています(小田谷 2019)。

 我孫子市鳥の博物館の近くから手賀沼を見ると早速、数羽のコブハクチョウを確認することができました。その後、用水路(写真)や土手(写真)でも観察することができました。
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また、下手賀沼ではコブハクチョウの群れを見ることができました(写真)。
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この群れの周辺では、ユリカモメやドバトの群れもいたので、給餌場所と考えられます(写真)。
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1日で手賀沼全体を見ることはできなかったのですが、今回の視察では思っていたよりもかなり広範囲で観察できました。

日本で観察されるコブハクチョウは観賞用などの目的で持ち込まれたものが増えてきたもので、今後も増え続けると、在来種や生態への影響が拡大される事が予想されます。まずは現状を知るためにもコブハクチョウの情報は今後も収集していきます。

posted by ばーりさ at 13:08| 活動報告

中央公園1月11日調査報告

厚い雲が空を覆う薄暗い朝。
鳥も人もテンション低め。
公園の鳥たちは例年になく少なめです。

それでも集合場所をオナガの1群が通過していきました。
約2か月ぶりの記録です。
春から初夏にかけては毎回記録されるオナガ。
しかし、秋から冬はほとんど記録されません。
群れで広範囲を移動するためかもしれません。

やっとここに来て冬鳥の姿が目に付くようになりました。
ユリノキのてっぺんではシメが鳴き交わし、飛び交う姿も。
今朝は少なくとも13羽が記録されました。

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    (イチイの低木で地上を伺うシメ)

今冬はカエデの実が豊作です。
どの木もびっしりと実がついています。
前回の当たり年の15年冬や17年冬もシメが多い冬でした。
これらの年でシメが増えたのは1月下旬になってからです。
とすると、今冬も今後大きな群れが記録されるかもしれません。

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     (たくさんの実が付いたカエデ)

シロハラもあちらこちらで鳴き声が聞こえていました。
少なくとも5羽を記録しました。

一方で、イカルやアトリの姿はありません。
カワラヒワも少なめです。
アキニレで採食していたカワラヒワは12羽だけでした。

今のところ県内の山地の山には雪がほとんどありません。
そのため、山地の林や北日本から飛来していないのかもしれません。
今後の推移を楽しみにしたいと思います。
「いない」という結果も貴重な記録です。

参加者7名 記録種数22種 記録個体数150羽
次回は1月18日午前7時からです。担当:BR平野



posted by ばーりさ at 12:04| みにクル報告(宇都宮)