2021年02月14日

リュウキュウサンショウクイ最前線2021(三上かつら)

 今冬,リュウキュウサンショウクイが多くの場所で観察されています.サンショウクイプロジェクトに情報をお寄せくださった皆様,ありがとうございます.サンショウクイプロジェクトは,日本にいる2亜種,亜種サンショウクイと亜種リュウキュウサンショウクイそれぞれについて,見かけた日と場所をみなさんに報告していただいているものです.
 2010年から始めたサンショウクイプロジェクトですが,亜種リュウキュウサンショウクイの報告をいただいた件数はここ数年で増加傾向にあります.首都圏や大阪などでリュウキュウサンショウクイの個体数が増えたり,定着したりしつつあるということにくわえ.人口の多いところでは,鳥を見る人,見た鳥を報告してくださる方が多いということとも無関係ではないと思われます.嬉しい限りです.

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図1.サンショウクイプロジェクトに,観察場所についての報告をいただいた件数の推移

 2011年に論文という形で一度,リュウキュウサンショウクイの分布状況をまとめました(三上・植田2011)が,その2011年までの時点で1度でもリュウキュウサンショウクイが確認されたことのある県は14でした.そこから約10年が経ち,2021年までにリュウキュウサンショウクイが1度でも確認された県はなんと31にまで増加しています.

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図2.リュウキュウサンショウクイの記録がある県の変化.

 観察地点数が増えてきたので,分析的な見方もできるようになってきました.次の図は, 2021年2月9日までにいただいた“亜種リュウキュウサンショウクイ”とされた記録のうち,12〜2月の間の観察地点に限定して抽出し,地図上に表示したものです.まずは瀬戸内の東側について.山の際のようなところに点がよく落ちているのが面白いです

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図3.亜種リュウキュウサンショウクイの確認地点(赤色の●)を地球地図日本(国土地理院)の標高データ(第1.1版ラスタ)上に表示したもの.

 次は関東地方です.標高を図示すると関東平野のだだっ広さがよくわかるのはさておき,真冬の間の確認地点はあまり高いところには出てこないようです.12〜2月のリュウキュウサンショウクイ観察地点(全国165地点分)の平均(±標準偏差)標高は106(±118)mでした.これらの地点のなかには非常に近い場所で別々の人が観察した例や,場所の精度が粗い例も含まれていますので,きちんとしたことをいうためには,もうすこし情報を精査する必要はあります.今回は速報ということでご容赦ください.また,今後は公園なのか,山なのか,気温との関係はどうなのか,といったことについても解析してみたいと思います.

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図4.亜種リュウキュウサンショウクイの確認地点(赤色の●)を地球地図日本(国土地理院)の標高データ(第1.1版ラスタ)上に表示したもの.

亜種サンショウクイまたは亜種リュウキュウサンショウクイの観察記録をお持ちの方,過去の記録でもかまいません,ぜひこちらへ記録を登録いただけますとありがたいです.よろしくお願いいたします.
posted by ばーりさ at 12:50| 活動報告

2021年02月04日

やはりヒガラが少ない… 秩父調査2回目

今日は秩父演習林の2回目の調査です。林道はだいぶ工事が進んできているのですが,先週の雪もあるので,今回も歩いて調査地に向かいます。だんだん明けてくる空がいい感じ。
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前回はヒガラが少なく,今回はどうかと思いつつの調査でしたが,やはり少ないまま。数羽しか記録することができませんでした。ヤマガラ,コガラ,シジュウカラ,エナガは普通にいるので,どうしてしまったのでしょうか? 演習林のすぐ北側の大山沢も少なかったので,この地域からいなくなってしまっているようです。
以前こんなことあった時は,低地でヒガラがたくさん見られたのですが,そんなことも感じません。また,その後何年間かは繁殖期もヒガラが少なかったので,今後どうなるのか,注目したいと思います。

終了後,わらじカツ丼ではなく,わらじカツカレーという「のぼり」があったので,そこに寄ってみました。石焼に入っているので,煮えたぎるカレーとわらじカツ。インド人(?)のお店でした。カレーはさすがに本格的で,いまも胃にスパイスを感じるほどですが,わらじカツの揚げ方は,日本人に一日の長がありますね。

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posted by ばーりさ at 18:05| 活動報告

2021年02月03日

最近見つけたムクドリのねぐら

10月から始めたムクドリのねぐら調査は、これまでに100箇所を超えるねぐら情報が集まっています。

現在いろいろな解析をしていて、例えば街路樹の中ではケヤキがねぐらに選ばれやすく、反対にサクラはほとんど選ばれないこと、他の木や建物との距離などがねぐら場所の選択に効きそうだということなどを数値で示せるようになってきています。

場所も沖縄から福島まで全国各地から届いており、地域別の解析もできそうな数になってきました。
データをお送りくださった皆様、ありがとうございます。

当初は10月から12月の間のみデータを募集する予定でしたが、今後も情報を募集します!!(過去の情報もお待ちしています)

そこで今回は、最近見つけたムクドリのねぐらを紹介します。
秋まではケヤキやイチョウなどの落葉広葉樹にねぐらをとっている例が多かったのですが、落葉後は多くのねぐらが消滅して移動したようです。東京では、冬期は竹藪でねぐらをとっている例が多いようで、近所でも複数箇所に竹藪ねぐらがありました(写真 1、2)。
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写真 1. ムクドリとオナガがねぐら入りする小規模な竹林


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写真 2. 雑木林の一角にある竹藪。雑木林のうち、この竹藪の部分にだけムクドリがねぐら入りしました


また、落葉後のケヤキの木にねぐらが残っている例も稀にあるようです。(写真 3)。

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写真 3. 落葉後のケヤキにねぐら入りした珍しい例をお送り頂きました


今後もねぐらを見つけられたらぜひ情報をお寄せいただければと思います。
全国の皆様どうぞよろしくお願い致します!


ムクドリ調査についてはこちら
http://www.bird-research.jp/1_katsudo/mukudoriNegura/indexNegura.html


posted by ばーりさ at 11:00| 活動報告

2021年01月10日

ツグミ類多い箱根の森 函南の2回目の調査へ

ここ数日吹いていた風もおさまり,穏やかな朝です。

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日の出前の富士山。日本海側は大雪ですが,太平洋側は雪は少な目です。

森に入ると,先週の秩父の2か所と異なり,鳥で賑やか。ツグミ,シロハラが特に多いです。シロハラは10年前は4羽,5年前は7羽で,今回は15羽。12月の調査よりも今回の方が増えていました。年々増加していると捉えるべきか,それとも今年が日本海側の雪などもあって,多いのでしょうか?

ヒガラはここでも記録できませんでしたが,ただ5年前の前回の調査でも数羽のみ,10年前の前々回は記録ないしなので,ここはそもそも少ないのでしょうね。

秩父ではカケスも見られず意外だったのですが,こちらでは2羽観察でき,ほっとしました。

帰りは,ちょっと小田原の街を車で流してみたのですが,意外と人が多く,下車してカツ丼を探すのもあまり良くなかろう,と,高速に乗って,PAで食べました。PAクオリティで作り置きのトンカツを使っているから,ちょっと残念な味でした。でも写真は黒バックでいい感じ。

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posted by ばーりさ at 16:05| 活動報告

2021年01月07日

秩父の2か所の調査に

大山沢と秩父演習林の2か所の調査に行ってきました。

徐々に日が長くなってき始めたからか,オオアカゲラのドラミングが響いてました。


オオアカゲラは余韻があって,いいですね。
聴き比べはこちらから

で,今回,一番気になったのがヒガラ。いなくはないですが,極めて少ないです。
ヒガラが低地に降りてきているというのはあまり聞いていないので,どこに行ってしまったのでしょうか?
なにか情報お持ちの方は教えてください。

カツ初めもしてきました。チキンカツですけど。明日は函南の調査に行こうと思っていたのですが,風が強そうなので,止めました。週末に行ってきます。


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posted by ばーりさ at 18:24| 活動報告