2018年11月19日

ドバトの調査をしました(佐藤)

普段、何気なく目に入るドバト。都会では最も身近な鳥の1つで、例えば新宿駅の構内などでも見る事ができます(写真1)。ドバトは羽の模様が1羽ごとに異なっており、地域によって、模様の頻度に差があります。たとえば大阪と東京で比較すると、ドバトの原種タイプと言われている灰二引(写真2)が東京の方が少ない事が分かっています。(室本&三上 2018)。

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写真1 新宿駅西口のドバト 1羽ごとに羽の模様が異なる


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写真2 原種タイプの灰二引



また、海外の研究ではドバトは郊外よりも都心の方に黒っぽい個体が多い事が示されています。今回はそれを検証するために、京王線の新宿駅から多摩センター駅まで8駅でドバトの羽の模様の予備調査を実施しました。

それぞれの駅から半径1km以内でドバトを探し、見つけたらドバトの模様を5つに分類してカウントしました。

1回の調査では、まだまだ結果を出す事はできませんでしたが、郊外の方が都市よりも明るい色の個体が多いように感じました(写真3)。


もし、環境によって羽の模様の割合が異なるのであれば、それは環境の指標として利用できるかもしれません。

それを検証するため、今後、参加型調査として全国のドバトの羽色調査を実施していく予定です!


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写真3 仙川駅(調布市)周辺で見つけたドバトの群れ
新宿駅よりも明るい色の模様が多い?

posted by ばーりさ at 10:10| 活動報告

大阪府鳥類目録2016 をいただきました

表記書籍をいただきました。

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大阪府鳥類目録2016
日本野鳥の会大阪支部
3000円+税 ISBN 978-4-9901127-1-4

大阪で記録された鳥を四季別に分布図にまとめ,紹介したものです。これまでも2002年,1987年に発行されています。こういうものを定期的に出せるのってすごいですね。

今,バードリサーチでも全国,東京,茨城の分布調査に関わっているので,その成果の出し方などで参考にしたいと思います。

ご寄贈,ありがとうございました。

posted by ばーりさ at 09:54| 活動報告

2018年11月15日

ニューカレドニアのカグー(佐藤)

 

出張でニューカレドニアに行ってきました。ニューカレドニア本島は元々オーストラリア大陸とつながっていましたが、数千万年以上前に分離し、現在まで孤立した島です。そのため、哺乳類がコウモリ類を除いて生息しておらず、大型の捕食者がいませんでした。そういう環境で生息してきた動植物は、対捕食者戦略がぜい弱で、たとえばカグーは飛ぶことができません。

今回、訪れた州立巨大シダ公園は巨大なシダやヤシなどが高密度で生い茂る森です(写真)canvas.png。ここは佐藤が2011年〜2015年までカッコウ類の托卵に関する調査を行っていた場所でもあり、数年ぶりの再訪に心躍りました。しかし、この数年間で大きな変化がありました。数年前にはたくさんいたカグーが、今回はほとんど出会う事ができませんでした。公園の職員に聞くと、数年前から公園内に野犬が現れ、それからカグーの個体数が減少したとの事です。

以前からこの公園はシカの食害が問題になっていて、公園内の一部では、電気柵が作られています。ニューカレドニアの植物は約8割が固有種ですが、そのほとんどが哺乳類に対抗する術を持っていません。一方、外来植物は刺などを持っているため、シカは選択的に在来種を食べている可能性があります。

また、ノネコも生息していて小鳥類などを食べていることが分かっています。さらに今回、野犬の登場で、カグーが大きな影響を受けていました。

日本でも、外来種問題はよく取り上げられており、たとえば、昨年の日本鳥学会のシンポジウムのタイトルは「生態学者

vs 外来生物 本気で根絶, 本気で再生

奄美・沖縄・小笠原」でした。今後も外来種問題とは向き合っていかないといけないと感じました。


posted by ばーりさ at 16:13| 活動報告

2018年11月13日

野付湾でガンカモにドローンの接近調査をしてきました

先週、野付湾に行ってきました。伊豆沼の嶋田さんたちと行っているドローンでガンカモを調査するときにマニュアル作りの仕事で、ドローンがどのくらい接近するとガンカモが警戒行動を取るかを、繰り返し実験しました。

野生動物にドローンを近づけて撮影するせいで、彼らにストレスを与えてしまうことが問題になりつつあります。今後、さらにドローンの利用者が増えることに備えて、ガンカモに負担を与えない撮影や調査方法のガイドラインを作ることが、この調査の目的です。各地で同じ実験をしていますが、カモ類は水面にいるときにはドローンへの警戒心が弱く、この写真のオナガガモのように眠っているときは、ドローンが近づいても目を覚まさないことが、ほとんどです。一方、私には意外だったのですが、人を恐れないオオハクチョウはドローンへの警戒心がとても高いようでした。

ドローンのプロペラ音はかなり大きく、これが警戒心を高める原因だと考えられます。使用したドローンはDJI社のPhantom4 Proで、接近実験には従来型のプロペラを用いていますが、最近発売された静音プロペラは実感できるくらい音が静かになっているので、今後、ドローンでガンカモ調査をするときには静音プロペラを使いたいと考えています。

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お世話になった野付ネイチャーセンターの駐車場にキタキツネがいました。冬毛に生え替わったばかりで、フカフカです。じつは写真のキツネのそばには観光バスがとまっていて、何かもらえないかと思って待っているようでした。
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でも、すぐそばにこんな看板があるので、バスのお客さんも写真を撮るだけで食べ物はあげていませんでした。でもキツネはここに居着いているようなので、ときどき食べ物をもらっているのでしょう。春には子ギツネがよく交通事故に遭うそうなので、かわいいキツネですが、エサやりは慎みましょう。
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posted by ばーりさ at 10:01| 活動報告

2018年11月04日

里地の研修会,そして森林の研修会/交流会へ

木曜日の午後から,研修会ツアーをしてきました。

まずは,愛知県瀬戸市の海上の森で行なわれたモニタリングサイト1000里地の調査の研修会に。自然保護協会のお手伝いです。

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名城大学の学生さんが多く,近年にないほど平均年齢の低い研修会でした。ちょうどサークルに鳥班ができたということで,今後,どこかのモニタリングサイトをサークルで受け持ってくれるといいんですけど。
あまり見られないというノスリやカワセミも見られて,また,鳥ではないですがキツネが出てくるなど,楽しく研修をすることができました。

続いて京都に移動。森林調査の研修会/交流会です。
到着して暗くなった東本願寺では,アオサギが迎えてくれました。足元にはネコがスリスリしてきて,連れて帰りたくなります。

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こちらの研修会は平均年齢は里地よりだいぶ高かったですが,それでも何人か若い方が参加していただき,交流もはかれました。今回もちょっと時間が押してしまっていて,繁殖分布調査のなかでのカツ丼分布調査の話は,ほとんどできませんでした。でもカツ丼のイメージは持ってもらえたので,今後,良い情報が集まるかもしれません。

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もちろん,瀬戸市でも,京都でも食べて来ました。京都のカツ丼は700円とリーズナブルな価格で,もちろんそんな高い肉ではありませんが,バランスがとれていて,いいカツ丼でした。

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posted by ばーりさ at 17:57| 活動報告