2020年01月21日

大久保農耕地で冬期シギ・チドリ類調査(守屋)

冬期のシギ・チドリ類調査は12月から2月末までです。今日は、みにクルも兼ねて3名の参加者でカウントしてきました。

いつも利用する秋ヶ瀬公園の駐車場は、昨年の台風19号の影響を受け閉鎖中でした。荒川河川敷はまだ利用できない施設がかなりあるようで、整備に時間がかかるようです。

堤防内側の乾燥した水田には、ドバト、スズメ、ミヤマガラスの集団が採食していて目につきました。あまり湿ったところがなく、あってもハクセキレイのみ。タゲリの群れなども観察できるのですが今回はいませんでした。(時間外にタゲリらしい個体が1羽いたそうです)

堤防外側の水田は泥が河川から入っているようで、道路も通りにくくなっていました。
VjZZV-OU.jpgPhoto by M.J.

湿田の多い地区で、やっとタシギを5羽確認しました。オオジュリンもヨシが倒されていて少なく、猛禽はトビのみ、また今回は驚くほどサギ類が少ない状況でした。タイミングが悪かったのか。泥をかぶって採食できないのでしょうか?こういう時は複数回見た方がいいですね。

8NX0z5Qp.jpgPhoto by M.J.

富士山は遠くに美しく見えていました。
posted by ばーりさ at 18:26| 活動報告

2020年01月19日

吉田川・鶴田川のハクチョウ調査を実施しました(佐藤)

昨日に引き続き、今日もハクチョウのカウントをしてきました。
今日はBR会員さんと二人で手分けして吉田川、鶴田川を数えました。 ここではコハクチョウが2,084羽、オオハクチョウが475羽確認しました。 
世界的に見ると、オオハクチョウとコハクチョウが同所的に越冬する場所は少ないので、 この2種がどのように棲みわけをしているのか、競合しているのか、などを調べる上でも宮城は最適な場所だと思います。 
今のところ、どのような場所にオオハクチョウが多いのか、はっきりしたことは言えませんが、鳴瀬川や直沢堤でオオハクチョウが 多い場所は給餌場所、あるいは給餌していると考えられる場所だったので、給餌の影響が分布に影響しているのは確かだと思います。 
一斉調査の他の調査地の結果も少しずつ集まってきました。私が関わった調査だけで7,000羽を突破したので、予想以上に越冬個体数が多そうです。 ちなみに今年のガンカモ類の生息調査の速報値では宮城県は9,140羽でした。この調査はねぐら立ちした後に調査しています。 ねぐら立ち後は分散して動き回ってしまうので、ハクチョウの個体数の年変動などのトレンドを把握するのが難しいかと思います。  今回の調査の結果は宮城県とも共有して、今後の調査について話し合えればと考えています。

2020-01-19 07.50.00.jpg
吉田川のねぐら。延々とハクチョウが浮いていました。
posted by ばーりさ at 14:11| 活動報告

エイジスと合同でハクチョウ調査を実施しました(佐藤)

去年に続き、鳴瀬川のハクチョウ調査を実施しました。

今回の調査では鳴瀬川の鳴瀬大橋〜木間塚橋の先まで実施し、コハクチョウが4,313羽、オオハクチョウが187羽を観察しました。
去年(2019年1月31日実施)はオオハクチョウ124羽、コハクチョウ2,768羽だったので、今年の調査結果は前回よりも多かったです。
前回の予備調査ではもう少し多く観察できていたので、1月下旬にはもう北帰し始めていたのかもしれません。
今年も雪があまり降っていないので、もしかしたら北帰のタイミングがすでにきている可能性があります。
次回は調査時期をもう少し検討する必要があ理想です。

調査に参加したエイジスのメンバーは去年の経験があったためか、去年よりも個体数が多かったのですが、 カウントが本当に早かったです。特に1000を超えるような時のカウントの速さは全然かないませんでした。

企業とNPOの協力は全国的にも広がっている試みで、鳥類調査でもうまくできないかと去年から試行錯誤をしています。 鳥類調査は長年の経験が必要なものが多く、簡単でないものも多いのですが、特徴的な種のみを対象とした調査はできると考えています。
帰り道には今後の活動について、引き続き検討していこうという話になったので、これからも企業との共創を試行錯誤していきます。
posted by ばーりさ at 00:00| 活動報告

2020年01月18日

宮城ハクチョウ調査の下見をしました(佐藤)

鳴瀬川・吉田川・鶴田川・旧北上川の下見に行って来ました。
これらの河川はハクチョウ類のねぐらになっていて、1月18日〜19日を中心に一斉に調査します。

今回の調査は野鳥の会宮城県支部さん・東北大学の学生さんにもご参加頂いて、去年の調査もよりも規模が大きくなりました。

今回はハクチョウがねぐらに帰ってくるのはどのくらいかを確認するため、直沢堤にに日の入り後に観察をしました。
すると、暗くなってからも続々とハクチョウたちが帰ってきました。少なくともコハクチョウ・オオハクチョウを識別するには
暗すぎるため、やはりねぐら調査は早朝実施が良さそうです。


IMG_3669.jpg
日没後の直沢堤。この後も続々と帰ってきました
posted by ばーりさ at 00:00| 活動報告

2020年01月15日

国内のハクチョウ類の論文(佐藤)

1月18日~19日に実施する宮城ハクチョウ調査が近づいてきました.
調査前にハクチョウ類の生態を調べていましたが,色々な文献に出会いました.
せっかくなので日本語で読める最近(2010年以降)のハクチョウ類の生態に関する国内の論文をまとめてみました.ほとんどがフリーで読めますが,一部,購読料がかかるものがあります.なお,論文のタイトルではなく,内容を列挙しています.

コハクチョウ
1.採食
・マコモ地下茎への採食圧は,翌成長期のマコモ地上部の成長に正の影響を与えていることを示唆(渡辺 2012 日本鳥学会誌
・オオバタネツケバナを採食した(渡辺 2011 Strix
・ナガエミクリの地下茎を採食していた(渡辺 2011 山階鳥類学雑誌
・休耕田におけるケイヌビエ種子の採食例。休耕田の利用は稀(渡辺・鈴木 2019伊豆沼・内沼研究報告
・採食地 として好む水田面の条件:耕起されておらず,草本の被度が低く,ワラの被度が高い水田面を選んでいるようだ(渡辺・田尻 2018 山階鳥類学雑誌
2.形態
・嘴模様3タイプの地域差と過去との比較.越後平野の個体群は1980年から2010年にかけて3タイプの割合に有意差がみられた(渡辺 2014 Strix

オオハクチョウ
1.採食
・湖沼の水位変動によって採食場所が変わる(嶋田ら 2017 Bird Research)
・マカモ群落のうり、水面下にある群落はオオハクチョウが、水面よりも若干高い位置にある群落はオオヒシクイが使用していた(渡辺 2012 Strix)
2.移動
・越冬期の飛行高度.実際の上昇速度は推定された持続可能上昇速度よりも小さい(植田ら 2018 BIrd Research
・GPS発信機装着による越冬期の移動のデータ.(植田ら 2018 Bird Research)
・伊豆沼・内沼周辺の捕獲された個体は昼行性でハス群落が分布する場所や給餌場所、農地(主に乾田)に滞在していた(嶋田ら 2018 Bird Research

ハクチョウ類
1.移動
・宮城県のハクチョウ類は12 月の降雪量が多いほど秋の渡りが早く進み,2 月の降雪量が少ないほど春の渡りが早く進んだ(嶋田・森 2019 伊豆沼・内沼研究報告
・青森県十三湖における風力発電施設建設前の春の渡り状況.ハクチョウ類は毎年3,000-6,500個体が十三湖を経由して渡っていた。また、建設予定の風車の回転域の高さを飛翔する群れが多かった(柏木ら 2019 日本鳥学会誌)。
2.形態
・羽根の小羽枝構造によって、ガン類,ハクチョウ類,カモ類は識別が可能のようだ(藤井幹 2010 山階鳥類学雑誌
3.狩猟
・明治期の北海道ではハクチョウは狩猟の対象とされ、食用にもされていた(山田伸一 2018 北海道博物館研究紀要

思った以上にハクチョウに関する論文が多く,さらにハクチョウ類を含むガンカモ類全体の研究などもいくつもありました.こういった調査・研究成果を残す事は非常に重要なので,貴重なデータをお持ちの方は是非,投稿をご検討ください.BIrd Research誌でも投稿をお待ちしております,(私も書かなければ..)
posted by ばーりさ at 17:54| 活動報告