2023年09月25日

イソヒヨドリはやっぱり海辺の鳥

全国鳥類繁殖分布調査の調査コースの海岸からの距離を測ったので,ついでにイソヒヨドリについてまとめてみました。

イソヒヨドリは内陸に分布を拡げているので,情報収集をすると,どうしても内陸の情報がたくさん集まってしまい,あたかも内陸の方が多いかのようなデータになってしまいます。そこで,調査コースを均等配置して調査している繁殖分布調査の現地調査のデータから海岸からの距離別に,記録率や,90年代からの比較をしてみました。

イソヒヨドリ.png

するとこんな感じです。確認率でみると,海からの距離が離れるにつれて確認率が下がってきて,やはり海辺の鳥だということがわかります。内陸部への進出が顕著な近畿から関東にかけての地域だけにしぼっても,海岸から1-2kmあたりが,全国よりも多い傾向はあるものの(これについては内陸部への侵出というよりは,山が海岸まで迫っていないとか地形的な原因か?)それほど違いはありませんでした。
また,海岸から1-2kmより遠い場所は1990年代には記録されず,2010年代になって記録されたコースが多いことから,近年の内陸部への進出が顕著であることも確認できました。
20年後の調査ではどうなっているかは,現時点ではわかりません。でも,開けた環境にいる鳥であることを考えると,内陸の都市にさらに分布するようになるとは思いますが,海辺の鳥ということは変わらないのでは,と思います。

ちなみに,調査コースの海岸からの距離は,ArcGISだと線までの最近接距離を簡単にだせましたが,今使っているQGISだとちょっと厄介で,まず海岸線に等間隔に点を打って,それを海岸線とみたてて,そこからコースまでの距離を計測させることが必要なので,ある程度誤差のある距離になってしまいました。指標としては十分ですけど。



posted by ばーりさ at 13:25| 活動報告