バードリサーチでは、いろんな環境のモニタリング調査を実施していますが、農地の鳥をモニタリングはシギ・チドリを除くとメニューにありません。海外も含め、農地の鳥の減少はいろんなところで言われてきていますし、これからも日本の農業は変わっていく気配を感じます。耕作放棄地がメガソーラーに置き換わるなどの変化も、まだ続くと思います。そんなわけで、ちょっと、農地の調査の検討のため、先日、あちこち回って試しの調査をしてきました。
6月も終わりでしたので、繁殖が終わった鳥たちのさえずりは下火。そのため偏りはありますが、今回の調査では、周辺に樹木や林があればホオジロやウグイス、シジュウカラなどが、川や水路があるとカルガモやカワセミが記録されました。宅地が近いとスズメやツバメが多いなど、「そうだよね」という結果を調査票につけながら、調査地点の設定の仕方や調査方法について考えをめぐらしてきました。
メガソーラーの設置された場所でも調査をしてきました。さすがにヒバリやオオヨシキリは記録できないものの、周囲などに草木があったり、下草刈りをほどほどにしている鳥たちにやさしい?メガソーラーだと、種数自体はそれほど農地とは違いはありませんでした。
調査を行った場所のうち4か所における10分スポットセンサスで記録された種数の比較
今回は、調査のしやすさなどを考えて、車で移動しながら、10分のスポットセンサスを試しました。ですが、周辺環境の影響、パッチ状で季節や年によって変化する植生、大きく移動する記録率に波のある種の影響を考えながら、普通にやったらだめだなぁ、という実感をもって帰ってきました。もうちょっと調査しながら、手立てを考えてみようと思います。
日の目を見ることはあるでしょうか?
2023年06月30日
農地ぷらぷら調査(高木)
posted by ばーりさ at 14:47| 活動報告