モニタリングサイト1000の結果から,標高の高いところでは照葉樹林の鳥が増加しつつあることが見えてきています。そんな鳥の1つがメジロです。
ぼくが担当している調査地の中では大佐渡(標高870m)では顕著に増加していて,秩父(1200m)では徐々に増加してきています。
メジロというと,日の出頃にワーッとさえずり始めて,その後落ち着くイメージありますよね。
森の鳥の聞き取り調査を行なっている富士山中湖のサイトではメジロが毎朝さえずるのですが,その頻度を見てみると,日の出前に最も活発に鳴いて,その後,だんだん不活発になっていくのがわかります。
それに対して,大佐渡の調査では,早朝にさえずりを聞くことがほとんどない気がしていました。
で,これまでの結果を集計してみました。
モニタリングサイト1000では,5か所の定点を往復して,日に2回調査します。その前半の調査(日の出に近い早い時間帯)と後半の調査(遅い時間帯)でさえずり頻度を比較してみたのです。
佐渡には2か所の調査地があり,これまでもメジロがいた小佐渡の調査地と,最近増えている大佐渡の調査地があるのですが,小佐渡の調査地は早朝によくさえずっているのが記録され普通のメジロのパターンなのですが,大佐渡は,感じていたとおり,早い時間にさえずらず,遅い時間の方が多いのがわかります。
標高の高くて気温の低い場所では,早朝はメジロには寒すぎるのでしょうか? それともまだまだ密度が低くてライバルが少ない場所では,張り切って早朝からさえずる必要がないのでしょうか?
いろいろな場所のデータがあつまってくると,その理由もわかるかもしれないですね。
2023年06月07日
大佐渡のメジロは朝寝坊
posted by ばーりさ at 15:34| 活動報告