ドローンで空撮したガンカモの群れを人工知能(AI)に自動カウントさせる研究をカミエンステクノロジー株式会社と共同で行っています。昨年の進捗はバードリサーチニュースをご覧ください。
今年は11月に発売されたばかりのMavic3という新しいドローンを購入したので、これまでよりきれいな写真が撮れてAI認識精度もアップするかと期待しています。昨年まではPhantom4 Proという2016年発売のドローンを使っていました。ドローンは小型化、低価格化が進んだものの、カメラ性能はアップしなかったので古い機種を使い続けていたのですが、ようやく買い換えることができました。
それでは、新しいドローンで撮影した「カモの真上から写真集」をご覧ください。
マガモのメスは、上から見ると尾羽の白さが特徴で識別しやすいです。
カルガモは背中全体が見えると、色の濃い個体と薄い個体がペアになっていることがよく分かります。たぶん右がオスで左がメスなのかと。
オナガガモ。雌雄とも腰のくびれ感が似ていますね。
ヒドリガモは丸っこい感じです。
コガモのオス。
コガモのメス。
トモエガモ。オスは胸の白いラインが目立ちます。
キンクロハジロ。今回は撮影できなかったスズガモは背中が白っぽいので見分けがつきます。
ホシハジロ。
アカハシハジロがいました。
Mavic3は感度や色の再現性がPhantom4 Proよりよくなっていますが、写真の中心部はシャープに写るけど周辺部がボヤッとしてしまうところは大差ないようで、それが残念です。写真の周辺部がぼやけるのは、小さなレンズにもかかわらず24mmと広角であることが原因かなと思います。もう少し焦点距離が長いレンズだとくっきり写ると思うのですが、ドローンでは風景を撮影するのが一般的でしょうから、広角レンズなのは仕方ないところです。
そんな欠点はあるものの、全般的にはこれまでよりきれいな写真が撮れています。上の写真は高度10m程度で撮影しました(アカハシハジロはもう少し近づきましたが)。このような低高度の写真はAIにカモの姿を学習させるためのもので、こうしてカモを覚えたAIに、もう少し高い高度で撮影した写真(高度が低いと撮影に時間がかかり、カモが動いてしまうので)を自動で認識させます。