東京23区内で分布を拡大している4種の調査(参加型調査)を5月下旬から6月30日まで実施しました。122名の方にご協力頂き、212件のデータが集まりました。調査にご参加頂いた皆様、ありがとうございました。
結果の速報として、本調査とこれまでに集まった東京都鳥類繁殖分布調査の結果を足し合わせて、東京都内の4種の分布図を作成しました。
オナガの分布図
東京の中央部(多摩地域)から東側まで分布していましたが、白いメッシュ(他の種のデータが届いているけどオナガの記録がなかった場所)が東京東部(23区)では点在していました。都市地域に全体的に分布していますが、シジュウカラよりも分布がまばらな印象を受けます。確認されたメッシュとそうでないメッシュの環境要因を分析すれば、オナガの分布に関わっている要因が分かるかもしれません。今後、分析をしてみます。
シジュウカラの分布図
奥多摩から都心にかけて広く分布していました。23区内も東部や北部の一部を除いて分布していそうです。このあたりは佐藤も調査に行きましたが、シジュウカラのさえずりはほとんど聞けませんでした。6月中旬ごろに調査尾したので、来年にはもっとさえずりが頻繁な時期に行ってみたいと思います。
ホンセイインコの分布図
多摩地域から23区西部にかけて広く分布しています。色が薄いところは採餌で訪れているだけかもしれませんが、複数の地点で繁殖が確認されました。東京西部にはまだ進出していないようですが、この境界線には多摩川が走っています。多摩川の河口に近いところで、ねぐら入りを観察した時にはホンセイインコが普通に多摩川を渡っていたので、渡れないわけではないはずですが、なぜ、多摩川をこえて分布をしないのかが気になります。
メジロの分布図
メジロは23区東部ではほとんど記録がありません。私も東部と北部に行ってみましたが、1度も会う事がありませんでした。分布している場所としていない場所で何か環境が違うのでしょうか。今後、環境情報と照らし合わせて、分布を決める要因を追及していきたいと思います。
引き続き、情報、アイディアを募集します!
皆様のご協力で、詳細な分布図ができました。東京都鳥類繁殖分布調査は2021年まで実施しますので、来年も是非、観察情報をお寄せください。
また分布拡大した理由について、アイディア等があれば是非、教えてください。分析の際に参考にさせて頂きます。