秩父,富士山中湖,志賀高原そして富良野。Cyberforestが配信しているライブ音を聞きながら鳥のさえずり時期をモニタリングする調査も今年で10年となりました。
この結果をまとめると,今年のさえずりは,前半型の種は早かったけれども,後半型の種は遅めだということが見えてきました。
たとえばゴジュウカラ,カワラヒワ,キバシリといった種は,調査を開始する4月上旬か,それより前にさえずりのピークがある前半型のさえずりの種です。こうした種について見ると,例年よりも早い時期にさえずりが不活発になっており,今年のさえずりは早かったことが推測されます。それに対して,漂鳥や夏鳥といったこれからさえずりのピークが来る種については,例年より遅めのようです。
今年は春先は暖かでしたが,4月になってから寒い日が続きました。このような気候がこうしたパターンをもたらしたのかもしれません。去年も同じような気候で,そして鳥たちのパターンも同じだったことも,この可能性を支持します。
引き続き,鳥たちのさえずりをモニタリングし,気候変動が鳥たちにどのような影響を与えるのか見ていきたいと思います。