宮城県の伊豆沼で開催された日露の渡り鳥条約会議にアドバイザーとして参加させてもらいました。内容については別途環境省から報道発表があると思います。その前日に日米露の関係者が集まって東アジア地域のハマシギ調査についてワークショップを行いました。
ハマシギWSの様子
お互いのハマシギの現状や意見の交換を行い、協働して調査を行っていくことを確認しました。トラッキング、バンディング、モニタリング調査を軸に、亜種や季節移動、繁殖地・中継地・越冬地それぞれの地域での行動や生態、環境について調査を進め情報交換を行い、保全に活かしていくことが目的です。また5月に開催される韓国のサイエンスミーティングでワークショップを行い、中国や韓国、ベトナムなどの関係国についても輪に入ってもらえるように働きかけます。
現在、日本のシギ・チドリ類は減少し続けています。
日本ではハマシギは冬期の干潟の優占種であり、この種を保護することにより干潟の保全につなげていくことが期待できます。
冬期のシギチドリの変動(2000-2017年)
会議後のエクスカーションで志津川湾のコクガンを見てきました。町はまだ復興のただなかにありましたが、海の中のアマモなどは復活しているそうで、それを餌とするコクガンも増えてきているそうです。
コクガン
志津川湾は、暖流と寒流がぶつかる場所で興味深い生物相を擁しています。環境省のビジターセンターや町立のネイチャーセンターなども整備されつつありますので、ぜひ訪れてみてください。