昨日のブログ記事に書いたフィリピンのコーヒー農園ですが、見学させてもらうときに、コーヒーの実の摘み取りをお手伝いしました。コーディレラ(Cordillera)地域では10〜12月がコーヒーの収穫期です。
コーヒーの実。赤く熟したものから摘み取るので、3ヶ月くらい収穫期があります。
コーヒーの木は高木になりますが、それでは収穫できなくなってしまうので、2mほどの高さで剪定しています。ここはハヤトウリ畑だった場所に植林したハンノキの下にコーヒーの木があります。周囲の藪からは「キーリン」というノゴマの地鳴きが聞こえました。
ハヤトウリの収穫は50キロもの瓜をかついで急斜面を上り下りする辛い作業ですが、コーヒーの収穫はあまり動き回らなくてよいので、だいぶ楽です。ただ、ハヤトウリは週に二回出荷できるので日々の現金収入になりますが、コーヒーは年に一回しか出荷できません。この地域では貯金する習慣のない農家が多いため、定期的な現金収入にならないないことがハヤトウリからコーヒーへの転換が難しい一因になっているそうです。
みんなで摘んだコーヒー。CGNスタッフのマイラさんはSagpat村の出身です。
皮むき器でコーヒーチェリーの皮と果肉を剥がし、種子を取り出します。果肉はわずかしかありませんが、食べると甘い味がしました。
それから一日水につけ、種子にこびりついている果肉を発酵させて除去してから天日干しします。噛んでも歯形が付かないくらいまで乾燥したら、出荷できるようになるそうです。
Sagpat村の集会所で、コーヒー農家の皆さんと野鳥について勉強しました。
双眼鏡の使い方を説明しています。
農家の皆さんは、鳥を見つけるのがとても早いので驚かされました。
Cordillera産のコーヒーは、品評会で高級なスペシャリティーコーヒーの基準になる80点を獲得している、おいしいコーヒーです。日本では、シサム工房で購入することができます。ぜひ、味わってみて下さい。
私を招いてくれたCGN(Cordillera Green Network)は、反町真理子さんが設立したNGOで、この地域の農家が持続可能な森林農法で自立できるようになることを支援しています。詳しくはこちらのWebサイトをご覧下さい。