秋期のシギ・チドリ類調査が8月から始まっています。
私も関東近辺で数か所カウントしていて、印旛沼周辺の水田地帯に行ってきました。
この辺りは千葉県全体の15%の水稲生産があるそうです。
調査サイトは約9平方キロの水田地帯です。一部は稲刈りが始まっていました。
かなり密植されていたので、おそらく転換作物である飼料用稲のようです。大きく穂をつけていました。
イネ生育中の水田ではシギチの利用はあまりありません。休耕田や刈り取った後の圃場や畔を重点的に探します。
休耕田は1区画だけあり、コチドリやタカブシギを観察することができました。
生育中の水田でも一部に開放地がある水田ではタマシギがひょっこりいました。
普段は草むらにいるのでラッキーでした。
こういう一部に開放地を作ることは農法的には水を温めたりする機能があるのでしょうか?
水田の一部を数列開けている水田にはシギもやってきます。
農地を有効に活用することと、農業をしないで水鳥の生息地として水を張った場所を用意することは、相反するのですが、農法と鳥の生態を上手く組合すことができないものかと思います。何しろ日本には水田は限りなくあるので。
また草ぼうぼうの放棄水田もあり、転換作物への補助があるといっても担い手の不足はどうしようもないところもあるようです。このような場所も生態系保全に役立てる場所にできないかと思うのですが、人手や資金など持続性をどう担保していくかという所が、難しいところです。