「生物多様性のための農業環境支払い国際シンポジウム」というのに参加するため法政大学に行ってきました。
キャンパスがビルなんてかっこいい...。
生物多様性のための農業環境支払いというのは、農業は景観や生物の生息地も提供することがあります。
そういった多面的機能を活用するために、自然環境や生物多様性のためになる活動に対してお金を支払いましょうという取り組みです。
独キール大学のローマン教授がお話しされたEUの農業環境政策についての内容だと、地面に巣をつくる鳥類に対して、刈り取り時期のをずらしたり、放牧の密度を減らしたり、農薬を使わなかったり、タゲリやヒバリ用の区画を創出するなど農業が自然環境の保全に利することを対象にしていました。
また支払いに関しては、ヒバリ用の区画の整備は1ha/18ユーロとか、ヒナ1羽を巣立たせたら150ユーロなど取り決めも具体的で、しかも、実際にヒバリが使ったりヒナが巣だったりした結果がないと支払われない仕組みだそうです。面白いですね。
日本の農政にも環境型直接支払制度というのがあり、生態系保全の活動で助成が得られるのですが、草花の植栽や清掃などでも受けられるため、活動の複雑な生態系保全活動はあまり行なわれていないようです。確かに生態系保全活動をやれといわれても何をするかは悩みますね。私なら、なつみずたんぼや ふゆみずたんぼ、素掘り水路の維持管理などを行ってほしいと思いますが、そもそも知らなければ無理でしょう。環境NPOなどが農家と共同で活動できる仕組みがあるといいのかもしれないと思いました。
タマシギの親子を見つけたら、その水田の持ち主に10,000円とかどうでしょう。