今年の九十九里浜では、いつもの調査地にそれほどシロチドリがいません。
荒天がかさなって放棄してしまった巣もありましたが、集まりがどうも良くありません。
彼らは、守護神と頼りにするコアジサシのコロニーの近くに集まってくるので、コアジサシの繁殖が順調でないというところも今年は大きいようです。
それでも少数のシロチドリは営巣しているのですが、人々が海に向かうルートの近くに巣を構えたシロチドリの巣は、釣り師やサーファー、散歩の人などに踏まれそうになりながら過ごしていました。数も少ないのでヒヤヒヤものです。
自然の中でカラスやチョウゲンボウにやられるならそれも仕方がないことかもしれませんが、人為の影響はできるだけ取り除いておきたいものです。しかし多くの人が利用する場所となると制限区域を作るのにも限界があります。
そのため今年も危険な場所には60✕60cmの防護柵の設置を行なっています。
物理的な障害はシャットアウト! 先日、柵内でヒナが3羽帰りました。
まだしばらく飛ぶことはできないため、親の保護を受けながら成長していきます。
6月下旬に、砂浜の鳥を対象にミニレクチャーと観察会、保護柵の解説などを予定しています。
あらためてご案内します。