2018年04月21日

野鳥データの公開と非公開

フィールドノートの使い方 第3回】
さえずりナビ版フィールノートでは、初期状態では、入力した記録は希少種(後述します)を除いて一般公開されます。この仕様に不安を感じる方もいらっしゃると思うので、今回は公開・非公開について詳しくお話ししたいと思います。
10年以上まえから提供しているWebサービス版のフィールドノート(PCのブラウザだけで利用できる)には、入力したデータを一般公開するという仕組みが、そもそもありませんでした。フィールドノートは自分の野鳥記録を整理するためのシステムで、知り合い同士のグループで記録を共有する機能は装備しましたが、野鳥記録はどちらかというとプライベートなもので、一般公開するのをためらう方の方が多いと思っていました。それが私の思い込みだったのか、それともネットで個人の日常を公開するのが普通になってきたせいなのか分かりませんが、iOS版さえずりナビで利用できた野鳥記録機能「さえずりレポ」(現在は使えません。データはフィールドノートに移行されています)は記録の一般公開が原則にもかかわらず、多くの方が使ってくださいました。アメリカのeBirdという野鳥データベースも一般公開が原則になっています。

そこで、さえずりナビ版フィールドノートでは一般公開を初期設定にして、利用者が公開したくない調査地や記録を、選択的に非公開にする機能を付けました。

調査地を丸ごと非公開にしたい場合は、自分の調査地を表す黄色いアイコンを長押しすると表示される調査地編集画面で「非公開」にチェックを入れておきます。そうすると、この調査地の存在自体が他の利用者には見えなくなります。

調査地編集.PNG

公開している調査地で特定の種の記録だけを非公開にしたい場合は、野鳥記録を入力する画面で、羽数などを入れる場所にある「非公開」にチェックします。そうすると、この記録だけが非公開になります。

ヒヨドリ.PNG

上記のような非公開設定をしていない場合も、保全上の懸念から居場所を公開しない方がよいと思われる希少種の記録は、システム側で非公開にしてあります。この理由で非公開にしてあるのは次の種です。
ミサゴ、サシバ、アカショウビン、ハチクマ、ノスリ、ヤマセミ、オジロワシ、オオノスリ、クマゲラ、オオワシ、ケアシノスリ、チョウゲンボウ、チュウヒ、イヌワシ、コチョウゲンボウ、ハイイロチュウヒ、クマタカ、チゴハヤブサ、ツミ、ハヤブサ、ハイタカ、シマフクロウ、ヤイロチョウ、オオタカ、トラフズク、サンコウチョウ、ハイタカ類、コミミズク。

さえずりナビ版フィールドノートの地図を見ると、公開されている調査地のアイコンが無数に表示されています。バードウォッチングに行く場所を探すのに便利ですが、場所によっては調査地が多すぎて、効率よく見ていくことが難しいかもしれませんね。今後のバージョンアップでは、全国各地に探鳥地エリアを設定し、そのエリア内にある調査地の記録を分かりやすく集計して表示することを計画していますので、ご期待下さい。


posted by ばーりさ at 23:06| フィールドノート使い方