昨日、ヒドリガモの幼鳥調査に行ってきました。ご参考までに、私なりに思った観察のポイントをご紹介しましょう。
ヒドリガモの幼鳥率調査についてはバードリサーチのホームページをご覧下さい。成幼を見分けやすいオスだけが調査対象です。
まず観察場所ですが、近い位置からヒドリガモを見ることのできる場所がおすすめです。公園の池みたいなところがいいかもしれません。オスの雨覆の茶色い幼羽は小さくしか見えないので、近距離のほうが断然、見やすいです。
さて、はじめに行ったのは谷津干潟です。
ヒドリガモは10〜30mの距離で観察できました。10倍の双眼鏡で調査するには30mが限界だと思いました。
双眼鏡(望遠鏡)を縦横に動かしながらカウントしていると、どこまで見たのか分からなくなってきます。これは全数調査ではありませんから、どこまで見たか分からなくなったら、重複カウントを避けるため、少し距離を開けた位置からカウントを再開しましょう。成鳥か幼鳥か区別できなかった個体は、調査した数に含めないで下さい。
一生懸命、アオサを食べています。
これがオスの幼鳥。体側にライン状に見えている雨覆が茶色です。
成鳥数 | 幼鳥数 | 幼鳥率 | |
1回目 | 62 | 4 | 6% |
2回目 | 63 | 3 | 4.5% |
3回目 | 71 | 6 | 7.8% |
カウントする度に数が違ってしまいますが、私は一番たくさん数えた回を採用しています。もちろん、一番自信のある回でもかまいません。
雨覆の色ばかり気にしているせいで、うっかりして雨覆がオス幼鳥と似ているメスをカウントしてしまうことがありました。そんなことをするのは私だけなのかもしれませんが、念のため、ご注意申し上げます。
続いて、市川市のじゅんさい池に行きました。
ここは公園の池でカモまでの距離が近いため、双眼鏡は使わずに目視で調査することができました。池にヒドリガモの食べものはなさそうですが、近くに江戸川があるので、夜間に土手の草を食べに行っているのだと思います。
成鳥数 | 幼鳥数 | 幼鳥率 | |
1回目 | 22 | 1 | 4.3% |
ほとんどのヒドリガモをカウントできたと思うので、1回しか調査しませんでした。
どちらの場所も幼鳥率が低いですね。こんなに少ない数しか繁殖できていないのだとしたら個体数を維持できませんから、どこかにたくさん幼鳥がいるはずです。南の地方にいるのでしょうか?