2015年10月20日

再生可能エネルギーのリスクとガバナンス ミネルヴァ書房

著者の1人,松田裕之さんから著書をご寄贈いただきました。ありがとうございました。

doc01446420151019181143_001.jpg

再生可能エネルギーのリスクとガバナンス
丸山康司・西城戸誠・本巣芽美 編著  ミネルヴァ書房
本体5,000円+税  ISBN 9784623073733
http://www.minervashobo.co.jp/book/b195966.html

 この本は,名古屋大学の丸山さんたちが中心になって行った風力発電の合意形成のための研究プロジェクトを本にしたものです。このプロジェクトには社会学系や生態学系などさまざまな研究者が参加していて,それをまとめた本だけに,鳥業界にいるとなかなかふれることのない社会的な視点を読むことができるのが興味深かいものでした。風車問題に興味のある人はぜひ,手に取ってみてください。ちょっと高い本なので,図書館で買ってもらって読むのが良いかも。

 残念な点としては鳥への影響のコラムで,単に全種の推定死亡数だけで,窓ガラスの衝突と風車の鳥への影響を比較してしまっている部分がありました。立地条件から窓ガラスには普通種がぶつかることが多く,風車には希少種もぶつかることが多い点で大きな違いがあること,いろいろな場で言っているのですが,なかなか理解してもらえませんね(松田さんの章でも,ちょっと違いますが同じようなこと書かれてました)。命は等しく大切という考え自体は日本人らしくて悪くはないんですけど・・・。
posted by ばーりさ at 10:17| 活動報告