先日は道北の雨龍の今年のさえずり状況をご報告しましたが,今回は道東の足寄です。
足寄演習林に設置したICレコーダで録音したデータの日の出前後の10分間,日の出1時間後までの10分間を聞き取り,2分間区切りで鳴いていたかどうかを記録しました。10区分の聞き取りをしていますので,10区分全てで聞かれたら,さえずり頻度は1,7区分で聞かれたら0.7として示しています。
2011年からの聞き取り結果を種別に集計してみました。その1例としてオオルリの結果を見ると,今年は例年と比べて早くからさえずりが活発になったことがわかります。
他の種についても同様の傾向がありました。先日の雨龍とも同じく,今年は鳥たちのさえずり時期は早かったようです。
雨龍とはちょっと違うところもありました。今年並みに早かった過去の年を見てみると,足寄は2012年が早かったのですが,雨龍は2014年が早いと,異なっていたのです。
道東と道北では,海流の影響なども受け,かなり気象条件が違います。こうしたことが,さえずり時期の年変動に影響しているのかもしれません。
現在は,長野のカヤの平のデータを聞き取り中。道央の苫小牧のデータもあります。多地点の比較もあわせながら,鳥のさえずり時期に影響する要因や温暖化が鳥に与える影響について考えていきたいと思います。
2015年08月18日
道東足寄のさえずり時期も早かった ICレコーダの聞き取り(植田)
posted by ばーりさ at 07:57| 活動報告