2023年08月24日

日本野鳥の会島根県支部で講演をしました

8月19日(土)に、日本野鳥の会島根県支部の室内探鳥会で、『NPO法人バードリサーチの活動〜データで守る野鳥〜』としてzoomをつかって講演をしました。
0819-1.jpg
バードリサーチで行っている季節前線、モニタリングサイト1000、ホシガラスやイワヒバリの調査、食性データベースの紹介や、それらの調査でわかってきたこと、データの活用事例をお話しした他、野鳥データベースField Noteでできることや使い方の説明、TORI quizなどの紹介をしました。特に、色々な調査で収集しているデータの管理について聞きたいと事前にお話がありましたので、それに関連する内容を盛り込みました。
0819-3.jpg

島根には調査や観光で何度も訪れたことがあるので、そこでとった観察記録の紹介もしました。下図は食性データベースに寄せられた情報です。島根県からは14件の記録が来ています。島根県内の真ん中にある点は私が三瓶山で調査をしたときに観察したクロツグミの記録。
食性データベース記録状況_島根.png

会場からのご質問もたくさんいただき、ありがたかったです。

講師として声をかけてくださった日本野鳥の会島根県支部の皆様、ありがとうございました!
posted by ばーりさ at 12:20| 活動報告

群れが複数ある山のイワヒバリ調査1日目(高木)

先日、中央アルプスの木曽駒ヶ岳にてイワヒバリの調査をしてきました。予定よりも随分コースが西にずれてゆっくり緯度してくる台風の通過を待って、日程を調整しましたが、初日は台風に引きつられて寄せてきた雨雲の洗礼を受ける羽目に。
登っている時は小雨でしたが、これは織り込み済み。しっかりと雨具装備を整えて上を目指しました。調査地に着いた時には雨雲も切れて狙い通り。さっそく、山小屋の裏手で2羽のイワヒバリを確認して幸先の良いスタートです。

山小屋裏手のイワヒバリ.JPG
矢印の先にイワヒバリが1羽。

山頂付近で休息しながらイワヒバリを探していると、ライチョウの親子が顔を出してくれました。近くには夜の天敵からヒナたちを守るための保護ケージが設置されていましたので、昨晩はそこに入っていたのかな?などと考えながら見守りました。

ライチョウ用保護ケージ.JPG
ライチョウ親子のための保護ケージ

すると、カヤクグリの声の合間に、イワヒバリらしい声が遠くから一声聞こえました。最初に出会ったのとはおそらく別の群れのはず。声の方向が見渡せる場所に移りましたが、姿は見えず。歩みを進めると、裸地の割合が減ってハイマツが優勢になってきます。耳を澄ましても聞こえてくるのは、ホシガラスのしゃがれ声。時期のせいかやけに賑やかに鳴いていました。ホシガラスたちは、転々とハイマツの間を移動していて、なかなか球果にありつけていないご様子。

ホシガラス木曽駒ヶ岳202308-side.JPG
ホシガラス(左)と、数少ないハイマツの球果。写真の範囲では、うまく成熟していない1個しかなかった。

午後になると雨が再び降り始めましたが、気にもせず調査を続けました。やむかなと期待していたのですが、途中から本降りになってしまい調査できる状況ではなくなったので切り上げることに。その頃には、もう登山者は周りにほとんどおらず、すれ違った一人とずぶ濡れになりながらしばらく立ち話をして別れました。この日は設備のそろっている山小屋に泊まりましたが、悲しいことに登山靴の防水が賞味期限切れ?でしっかり浸透してきてしまっていて、靴下がびしょびしょ。ん〜。まだ十分使えるんだけど、買い替えないといけないのかなぁ。。
ところで、ふもとの駒ヶ根にはソースかつ丼があります。立ち寄ったお店でたらふく食べました。美味しかったですが、量にびっくりしました(笑)

駒ヶ根かつ丼.JPG


この調査は、バードリサーチ調査研究支援プロジェクト2022年度のバードリサーチからの調査研究プランとして実施しています。
また、株式会社モンベルより、寄付つきTシャツサポートカードによるご支援もいただいています。

posted by ばーりさ at 11:38| 研究支援(近況報告)