2021年12月14日

ハクチョウ調査の下見をしてきました

12月25-27日に宮城県と福島県に行ってきました。宮城県では1月15-16日に実施する宮城ハクチョウ調査で一緒に調査するボランティアの皆さんと打合せをして、担当する調査地の下見をしてきました。この調査はモニタリングサイト1000ガンカモ類調査の一環として2020年1月から始めたもので、昨年と一昨年の両年はオオハクチョウとコハクチョウの数の変動は小さく、それぞれ約6000羽と約13000羽でした。3年目の今年はどうなるでしょうか。

2020年1月と2021年1月のオオハクチョウ、コハクチョウの個体数
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2021年1月のオオハクチョウ、コハクチョウの分布図
オオハクとコハクのマップ.png

私たちの調査担当地点に、コハクチョウ最大のねぐらになっている鳴瀬川の木間塚橋があります。2千〜3千羽をカウントすることになりそうです。


旅の終わりに福島県の松川浦でコブハクチョウを見てきました。松川浦には冬だけコブハクチョウが見られるのですが、これがどこからやって来るのか、これから調査をしていきます。

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posted by ばーりさ at 20:33| 活動報告

日本野鳥の会のとっておきの野鳥の授業 日本野鳥の会編 上田 恵介監修 山と渓谷社

日本野鳥の会の会報である「野鳥」誌は、野鳥の会創設時から発刊されていて、野鳥に関するあらゆる話題を取り扱っています。2024年に創刊90周年になるそうです(ちなみにバードリサーチは、2024年で20周年です)。

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本書は、ここ10年の間に野鳥誌で組まれた特集から選りすぐりの研究や保護に関する話題をとりあげています。
内容は、カッコウの托卵やモズのはやにえ、シジュウカラの言語などの不思議な生態、機能的な体の構造のこと、衛星発信器による追跡や、海鳥のバイオロギングのような近代の調査技術、シマアオジやシマフクロウなど野鳥の会が後押しする保全活動などなど、読み終わるころには現在の野鳥に関する知識を幅広く得ることができそうです。 

執筆陣も豪華で、こんな授業受けてみたいですね。
(どうですかね。毎週この本を教科書に順番でオンライン講座を開いてくれないですかね)

どこから読み始めてもよく、長すぎずまとめられていて内容も分かりやすいです。より深く野鳥の事を知りたい人にとって最適な入口かもしれません。
ぜひ年始休みに読んでみてはいかがでしょうか。


【内容】
第1章 深遠なる鳥たちの行動と生態
第2章 鳥たちの驚異の仕組みとチカラ
第3章 野鳥保護最前線 日本野鳥の会の取り組み

【定価】
1980円
posted by ばーりさ at 16:13| 書籍紹介