今年は,季節前線ウォッチのこれまでのデータに基づき,ウグイスの初鳴き予報をしてみました。
太田さんと一緒に書いた「積算気温をもちいたウグイスの初鳴き日の推定」をもとに予報をしてみました。
実際は,このモデルは,シーズンを通した気温の情報がないと,初鳴き推定ができず,「予報」にならないので,本当の初鳴き日よりも15日前,20日前,30日前,60日前に鳴いたと仮定して,それでモデルを再構築して,予報をしています。そのため,早い予報ほど,その後の気温を考慮できないので,予報精度が低くなります。
各地点の時期別の予報の推移をまとめてみました。それぞれの線が同じ地点の予報の変化を示しています。
全体的に予報の時期が早くなると予報が遅い左下がりの傾向にあるのですが(今年は暖かかったせいかもしれません),南の地点(グラフの低い位置の線)だと,予報が早くなってもそれほど顕著に遅くなるわけではありませんでした。ただ,北側の地点(グラフの上の方の線)は,特に60日前予報がかなり遅く予測してしまう傾向がありました。北側ほど,季節の進行とともに急激に暖かくなってくるからなのかもしれません。
こうした経験を来年の予報に生かしていきたいと思います。