鳥類繁殖分布調査の報告書に使う分布図のデザイン案が、事務所のSlack(チャットのシステム)に載りました。それを見たところ、あれれ・・・黄緑が背景の灰色ににじみ込んで、ほとんど見えません。これは私が赤緑色盲(かなり誤解を招く名称で、赤・緑に限らず、色の濃度や色相が近い場合に区別がしにくいのです)だからで、他のスタッフは普通に黄緑が見えているそうです。
「黄緑が見えないんだけど」と言ったところ、植村君がカラーユニバーサルデザインの配色例を参考に、いろんな色の組み合わせを考えてくれました。そのなかで、私がいちばん見やすかったのが右図の配色です。水色がやや見えにくいのですが、4色の組み合わせで小さな点を見やすい色にするのは、このくらいが限界かなと思いました。
いままでにも図やグラフで、ちょっと見えないなぁという配色に出くわすことが、ときどきありました。色盲でも見える配色は、そうでない人にも見やすくなる場合が多いと思います。そうした配色のことをカラーユニバーサルデザインと呼ぶそうで、ネットを検索するとお薦めの配色セットの例が見つかります。そうした例を参考にして図を作ってもらえたら、うれしいです。Wikipediaによると、日本人男性の20人に1人、女性は500人に1人が赤緑色盲だそうで、けっこうな割合で私と同じ症状の人がいますから。
なお"色盲"を別の言葉で言い換えるべきではという議論があることは承知していますが、取って付けたような新語にも違和感があるので、この文では色盲という言葉を用いました。