2020年12月18日

カルガモのクチバシの黄色は、オスとメスで形が違う

最近気がついたのですが、カルガモのクチバシの先端の黄色いスポットはオスとメスで形が違っているようですです。
黄色いスポットはクチバシの上面と側面に色が付いていますが、オスは上面・側面の黄色の長さが同じくらいなのに対して、メスは上面の黄色が側面より短い傾向があります。そのせいでオスのスポットの方がサイズも大きいのかもしれません。

[2021-01-05注:1枚目に掲載していた写真はカルガモ×マガモの雑種とのご指摘を受けて、削除いたしました。]

手前メス、奥オス。東京都府中市2020/12/17
メスが小さいこと、背中の羽の白い羽縁がはっきりしていることがポイントです。
P1190531府中の森公園s.jpg

左オス、右メス。東京都府中市2020/12/6
メスは背中の羽の白い羽縁がはっきりしていることがポイントです。
P1190499府中の森公園s.jpg

あらためて図鑑を調べてみると、誠文堂新光社の日本のカモ識別図鑑のイラストでは、オス・メスのスポットの大きさの違いが描き分けられていました。そして山階鳥類研究所の茂田良光さんに伺ったところ、この違いには個体差があるそうです。

そうすると、黄色いスポットでどのくらオス・メスを識別できるのか、確かめてみたくなりました。カルガモの黄色いスポット調査に、協力していただけませんか?

調査方法は簡単です。次の条件を満たすような、カルガモのペアが並んでいる写真を送って下さい。
  1. オス・メスが1枚の写真に写っていること。
  2. 体の横方向から撮影し、くちばしの黄色いスポットの形状が分かること。
  3. 黄色いスポット以外にもオス・メスを識別できる特徴が写っていること。
3番目の条件についてですが、カルガモは、メスは背中の羽の白い羽縁がはっきりしていること、オスは上尾筒(背中の後方で尾羽の手前付近)の羽が真っ黒だがメスは茶色が混じること、オスの方が体が大きいことなどで性別を見分けることができます。

写真には撮影場所と日付を添えて、koyama@bird-research.jpまでお送り下さい。黄色いスポット形状の違いが、どのくらい性別を見分ける役に立つのかを調べたいと思います。

posted by ばーりさ at 16:46| 活動報告

ツグミ類の多かった函南原生林(モニ1000森林調査)

冬の調査,今度は箱根の函南原生林に行ってきました。
まずは,この冬の調査の安全をと,この森の最大の木(たぶん)にご挨拶。いつ見ても立派です。

PC180880.JPG

先日の秩父大山沢は鳥が少なく,「山の鳥少ないかも…」と思ったのですが,こちらは沢山いました。秩父と比べるとかなり温暖なので,そういった違いでしょうか? 特にツグミとシロハラがたくさん見られました。ウソの声も響いていました。


でも,秩父同様マヒワはいたものの,アトリは見られませんでした。日本海側や西日本で多いと聞きますが,関東の山はどうなのでしょう?

林床には何か所もこうした羽根の散らばっているところがありました。今日は猛禽は見られませんでしたが,オオタカか何かの採食地になっていそうです。 2回目の調査でも気にしてみようと思います。

PC180878.JPG

コロナがずいぶんと増えてきてしまっているので,今日は自粛して,どこにも立ち寄らず,人と接近せずに帰ってきました。大手を振ってカツ丼が食べられるようになること,祈念いたします。


posted by ばーりさ at 16:33| 活動報告