出勤前の早朝に参加型調査「ベランダバードウォッチ」をしました。ベランダバードウォッチはバードリサーチが実施している参加型調査の1つで、「家での調査」と「家の周りの調査」があります。「家での調査」はベランダや庭先から15分見渡して、姿を見たり、鳴き声を聴いたりした種を記録します。「家の周りの調査」は家を中心に半径200m以内の範囲にいた鳥を記録します。今日は「家での調査」を行いました。家での調査は繁殖期と越冬期でそれぞれ5回ずつ行う事になっており、今日で繁殖期の5回目を終えました。今年は6〜7月に5回調査を行いました。
調査地である自宅は群馬・栃木・茨城・埼玉のちょうど県境あたりで、農地が多い地域です。また、近くには「渡良瀬遊水地」という日本最大の遊水地があります。
今回の家での調査で、気づいたことが2つありました。
@早朝でないとメジロは記録できないかもしれない
調査は5時〜6時の時間に3回、8時以降の時間に2回行いました。家の目の前には竹やぶがあり、5時〜6時の間での調査では、そこからメジロの鳴き声が聴こえてきました。しかし、8時以降に調査を行ったときには、15分間でメジロの鳴き声は聴こえず、姿を確認することもありませんでした。他の記録された種に関しては時間帯による違いはほぼありませんでしたので、これらの事から、私の家での調査は、早朝が適していると実感しました。
Aセッカのさえずりを聴かなくなった
家の近くには比較的大きな造成地があり、ヒバリが3月ごろからほぼ毎日さえずっています。セッカも6月初め頃からさえずりが聴こえていましたが、6月末以降、聴こえなくなりました。渡良瀬遊水地では7月に入ってもさえずっているので、造成地にいるセッカの個体群が6月中どこか別の場所に移動してしまったのかもしれません。個体数はもともとそれほど多くはなかったので、捕食者の影響などでそこでの繁殖が終わり、移動したのかもしれません。
余談ですが、渡良瀬遊水地では越冬している個体もいるそうですので、この造成地でも越冬するかもしれません。これは越冬期の調査で明らかにしたいと思います。
本調査を実施してみて実感したのが、確認できる種が変わったり、時間帯によって鳥類の活動が変わったりすることです。普段の観察だけでは気づかない鳥類の行動を調査という形で見る事によって、新しい発見があるかもしれません。ベランダバードウォッチは毎年繁殖期と越冬期に実施しています。
是非、ベランダバードウォッチにご協力ください!