4月1日から毎朝行なっているライブ音の聴き取り調査。3日に1度の頻度で3+1か所をめぐって調査していますが,始めてから4巡目が終わり,今年のさえずりの様子が見えてきました。
結論から言うと,これまでの調査の中でもっとも早くから活発な年と言えそうです。季節前線ウォッチでもそんな傾向が出ています。暖冬の影響でしょう。
秩父
ゴジュウカラはよくわからないところがありますが,それ以外の留鳥はこれまでの年の中で最も活発にさえずっています(太い赤線が今年)。これからアカハラなど漂鳥や,キビタキなど夏鳥が渡来してきます。彼らはどうでしょうか?
山中湖
ヒガラやメジロも早いですが,ヤマガラやウグイスはこれまでからかけ離れて活発です。山中湖はシカが増え始めていて,その影響が表れ始めているのですが,演習林事務所や道からも近いこのライブ音モニタリングサイトはその影響が小さいのでしょうか?
富良野
キジバトが初日から普通に鳴いていて驚きました。北海道ではキジバトは夏鳥だそうですので,渡来が早かったのでしょうね。キバシリも早くから活発です。
志賀高原
ほかの調査地とは異なり,「今年が一番」という状況ではありません。ただ,今日はルリビタキもヒガラもさえずりフルスロットルでした。このグラフは生データではなく,前後2日を加えた移動平均で示していますので,今後のさえずりの様子次第では今年のグラフがぐっと上にシフトする可能性があります。後ほど振り返ってみると,やっぱり今年は早かったね,となりそうな気がします。
コロナの非常事態宣言で,なかなか外に鳥を見に行けなくなっている方もいらっしゃるかと思います。
この聞き取り調査は,姿こそ見れはしませんが,ライブ音で鳥の声を楽しみつつ,鳥の声を学んだり,雑談する機会があります。興味のある方は朝早いですが,ご参加ください。