2020年02月14日

フィールドノートの予想種リスト画面を改良しました

先日のインターネット・バードソンでも使用した野鳥記録Webサイトフィールドノートの操作画面を改良しました。

1.種名入力画面で「周辺でよく見られる種」を表示したときの画面は、種名リストをスクロールすると追加ボタンも一緒にスクロールしていましたが、ボタンが常に画面下部に表示されるようにしました。

予想種リスト.PNG

2.iPhoneとiPadでは、自分の調査地アイコンを長押しすると「画像を保存しますか?」という表示が出てしまい、本来表示されるはずの調査地編集ウインドウがその後ろに隠れてしまっていました。この問題を解決しました。調査地名変更や、調査地の公開/非公開を操作するときに、この画面をお使い下さい。

3dタッチ.PNG

3.改良とは違いますが、フィールドノートには二種類あってどちらの説明をしているのか分かりにくかったので、開発した順にバージョンを付けました。バージョン2とバージョン3です。いずれで入力しても同じデータベースに保存されるので、バージョン3で入力して、検索機能が豊富なバージョン2で記録の整理をするというような使い方もできます。

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4.まだできていませんが、近日中に種名の並び順を鳥類目録第6版から第7版に変更します。

posted by ばーりさ at 11:27| フィールドノート使い方

2020年02月12日

野鳥のモニタリング調査について高校で話をしてきました(守屋・奴賀)

都立立川高校でモニタリングについて話をする機会をここ数年いただいています。モニタリング調査は、バードリサーチの基幹の仕事なので、いろいろ成果も話せますし、良い啓発にもなりますのでありがたい機会です。
(スーパーサイエンススクール指定校なので、課題を見つける機会として行っているそうです)
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午前中は、野鳥観察の基礎、双眼鏡の使い方などの説明をしてから、昼頃まで野外観察とできれば班に分かれて定点カウントを一緒に行います。定点カウントができなくて観察だけになったり、その辺りは融通を聞かせてます。
昼食をとり、午後は座学で野鳥のモニタリング調査の説明(意義・調査方法・分析方法・成果や利用など)を行い、休憩をはさんで、違う地点や年の鳥のデータを比較して、なぜ違うのか考えてみるといった鳥類のモニタリングデータの考察をみんなで行い、解説した後質問を受けておしまいです。
NPOが、どうやって暮らしているのか興味を持って質問する生徒もいました。不思議でしょうね。こういう仕事の人の生態は。
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アンケートで、こんなに身近に鳥がたくさんいると思わなかったという感想はよく聞きます。
よく観察することの大切さとか、また環境の違いで、いる鳥が違うことや、データのいろいろな見方を通して科学的なリテラシーを持つことなどを認識してもらえないかなと思っています。

個人的な興味で、何歳ころから生物に興味を持ったかということもアンケートで聞いています。さすがにこのイベントに参加するだけあって、小さいころから生物に興味を持っている方が多いです。また兄弟などの家族の影響も大いにありそうです。しかも導入は鳥じゃない人も多く、昆虫とかが多い印象です。
小さいころに理解者がいて、捕まえたり、触ったりというのは大事なのかもしれませんね。

奴賀さんと手探りでやっていたことが徐々に形になってきたので、教育コンテンツにならないかと思っています。

のちのちバードリサーチの調査に関わってくれるようになれば、最高です。

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昨年の大雨で河道内は環境が激変してました。
posted by ばーりさ at 18:41| 活動報告

2020年02月11日

シメが多かった佐渡の調査地(植田)

佐渡の調査地に2回目の調査に行ってきました。
佐渡も雪が少なく,スノーシューどころかアイゼンも使わずに調査地まで登ってきました。
でもさすがに,竹が倒れる程度の雪はあり,竹をまたぎ,隙間を縫いつつ苦労して進みます。

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鳥はシメが多く,一番大きい群れは80羽,ほかを比べると100羽は優に超えるくらいはいたと思います。


木の実が豊作というほど目にはつきませんでした。シメも主に日当たりが良くて地面が出ている南斜面の地上で採食しているようです。雪が少ないので,本来はもっと南に行く鳥たちが残っていて,今年は多いのでしょうか?

雪が少ないため,島の北側から移動してきていないためか,カラ類は逆に少なかったです。

今回は新潟駅でたべました。ちょっと肉が上品すぎる感じですね。

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これで,今冬のぼくの調査は終了です。今月はもう出張もないので,サクッと報告書仕上げて,春からの繁殖分布調査最終年の準備に入りたいと思います。

posted by ばーりさ at 21:22| 活動報告

2020年02月10日

手賀沼で鳥類調査(山ア)

2/5手賀沼やその周辺の田畑で鳥類調査をしてきました。この日は晴れていて風も少なく、昼間は上着を着ているとむしろ暑いくらいでした。

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(給餌目当てか、手賀沼の上空をユリカモメの群れが飛んでいた)

手賀沼は千葉県にある湖沼で、我孫子市、柏市、印西市、白井市の4市にまたがっています。かつては急速な都市化に伴い生活排水が流出し、水質汚濁が進行した場所でしたが、浄化活動が進められ現在では様々な鳥類が生息しています。この日は、コハクチョウやコブハクチョウ、ユリカモメ、オナガガモ、オオバン、カイツブリ、カンムリカイツブリ、スズメ、ハクセキレイ、モズ、ホオジロ、アオジ、オオジュリンなどが観察されました。因みにバードリサーチのフィールドノートでも手賀沼は探鳥スポットになっています。

調査終了後、我孫子市鳥の博物館を見学してきました。ここでは多くの鳥類のはく製が展示されています。野外での観察では、特に小鳥がそうだと思うのですが、素早く動き回る・近づいたら逃げてしまうなどでじっくりその姿を観察することは容易ではないと思います。ですが、はく製であればじっくり観察して体の形や羽の色を知ることができます。また、絶滅してしまった鳥であるモアや始祖鳥の化石(レプリカ)なども展示されており、鳥の進化についても勉強できます。

更に現在は企画展 「バンディング展 〜足環でわかる鳥の渡り〜」が開催されており、バンディングの意義や成果が詳しく説明されています。個人的には夏鳥や冬鳥がどんなルートを移動しているのかが種ごとに紹介されていたことが特に印象的でした。この企画展は614日までやっているそうです。

 野外で観察するだけでは気づかないような鳥の魅力を学ぶことができる博物館だと思います。ご興味のある方は是非行ってみてください。

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我孫子市鳥の博物館
posted by ばーりさ at 17:56| 活動報告

2020年02月08日

2月8日中央公園調査報告

暖冬に慣れた体には寒さがこたえる朝。
集合場所の沈床池も全面凍結です。
鳥たちも寒さのせいか少なめです。

それでも身近な鳥たちが楽しませてくれました。
このところ数が少なかったメジロ。
今朝はシジュウカラの群れとともに木々の間を忙しげに動き回っていました。

見ているとヤツデに集まってきました。
多い時には5、6羽がとまることも。
花のあとの若い実にくちばしを差し込んでいるようです。
残った蜜を飲んでいるのでしょうか?

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     (ヤツデに集まるメジロたち)

いつもアオジやジョウビタキがみられる住宅との境の生垣。
今朝はシジュウカラの群れが鳴きながら集まっていました。
と、近くの枝にモズの雄の姿が。
どうも、シジュウカラはモズを警戒していたようです。

調査終盤ではオナガの小群と遭遇。
少なくとも8羽を確認しました。
ユリノキの幹に数羽が集まってはキョロキョロ。
樹皮や樹洞に隠れている虫たちを探しているようです。

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  (樹皮の下からクモを捕らえたオナガ)

夏の間、この公園では普通の住人のオナガ。
しかし、秋から冬はほとんど姿を見ません。
巷では減っているのではとの話も聞こえてきます。

そこで、03年から18年までの16年間の1年ごとの記録率の変化まとめてみました。
記録率は、16年から低くなっています。
しかし、同様の変化は05〜07年でも見られています。
そのため、今のところ生息状況が悪化しているのかどうか判断できません。

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  (2003年から18年度までのオナガの記録率の推移)

今シーズンの調査はあと7回。
19年度はどのような結果になるのか楽しみです。

解散後、1羽のキジバトが枯れ枝をくわえては木の又に入っていくのを観察しました。
キジバトは冬でも繁殖する鳥です。
寒さに負けず、繁殖に成功すると良いのですが…。

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      (巣材を運ぶキジバト)

参加者:6名 記録種20種 記録個体数144羽
次回は2月15日午前7時からです。担当:BR平野





posted by ばーりさ at 12:16| みにクル報告(宇都宮)