2019年06月28日

画像識別を試しました。つづき(守屋)

です。

昨日、報告した識別のためのプログラム(識別器)を使って、画像に映った鳥をリアルタイムで識別できるか試してみました。
IMG_4905.jpg
工作によく使っているラズベリーパイだけでは非力ですので、グーグルが開発した外付けのプロセッサ(Google Edge TPU)をUSBでつなぎます。カメラでキャプチャーし、画像識別するプログラムがデモについていたので、それを少しいじっています。

夜中なので、図鑑決定版 日本の野鳥650:Amazonリンクのシジュウカラとメジロを使用させていただきました。

さて、
まずはシジュウカラ、メジロ、エナガ、ヒヨドリと表示され、画面に近づけると何とかシジュウカラになりました。


次にメジロ、これは割と高い判別率でメジロと識別できるようでした。目の周りの白色は特徴ありますね。

部屋が暗かったり、カメラの調整も問題のような気がしますが、学習がもう一つのような気もします。
教師データ(学習用の基となるデータ)は推奨1000枚とのことですので、さらに写真を手に入れて強化してみます。


posted by ばーりさ at 18:52| 電子工作戦隊

2019年06月27日

画像識別を試してみました(守屋)

です。

画像を読み込んで、その映っている特徴から自動判別する技術を画像認識(Image Recognition)といいます。Google Lensや、生き物の名前を自動判別ができるアプリケーションもあり、日本では、LINNÉ LENSとかBIOMEとか、日本の鳥には対応していませんが、鳥専門で『Merlin Bird ID』などがコーネル大学のラボから出ています。

この識別のためのプログラムは機械学習によって作られています。大量の基となる画像データから特徴を抜き出しプログラムを作り、そのプログラムを使って画像に映った物体が何である可能性が高いか答えを返しています。
でも、そんなプログラムを自分で作るのは大変です。私みたいな素人にはなおさらです。

しかし、これを比較的簡単に試すことのできるサービスがGoogleにありました。Googleクラウドプラットフォームというシステム開発などの支援を行うサービスなのですが、その中に『AutoML Vision』というサービスがあります。
AutoMLV.jpg

超簡単に説明すると、正しい名前をつけた画像データを用意すると、識別のプログラムを作ってくれて試せます。

今回は、BirdBathに来る、シジュウカラ、メジロ、ウグイス、エナガ、ヒヨドリ、ヤマガラ、来たことないのですがヒガラを含めてその識別プログラムを作ってみました。なお、このサービスは、現在のところ無料で使えるようです。

IMAGESというタブから、それぞれの種類について100枚ほどの写真を用意して、名前を間違えないように登録します。
IMAGES.jpg

TRAINタブで機械学習を行うのですが、今回は試しなので、Train new modelで設定をそのままに学習をスタートさせました。結構時間がかかりましたが(1時間ぐらい)、完了するとメールでお知らせしてくれます。

EVALUATEタブに、結果が表示されます。しきい値や適合率については説明を省きますが(興味のある方はここをどうぞ)、混同行列という総当たり表のようなものが作成されています。これは、識別プログラムの能力を表しています。

matrix.jpg
この表だとParus_minor(シジュウカラ)は、89.7%を識別できたが、3.4%はメジロと間違え、6.9%ヒガラと間違えたと読めます。学習する画像が多くなれば、よりパフォーマンスは高くなります。

PREDICTタブで、新しいを画像を用意すれば、テストすることができます。
test.jpg
ちなみに水場にやってきたシジュウカラ画像を試すと、シジュウカラがトップ候補であるもののあまり精度は良くないようですね。背景がごちゃごちゃしているからかもしれません。シジュウカラだけを抜き出して試すと、かなりの高精度でシジュウカラと判別できました。鳥を抜き出す必要がありそうですね。
test2.jpg

さらに、分布などの情報を与えて精度を増すこともできます。ウグイス科の仲間とかも可能になるのでしょうか(声を聴いた方が早いですが)。
まだまだ精度の高い学習基のデータを作るのにヒトの力は必要ですし、なかなかヒトを越えていくことは難しいのかもしれませんが、将来モニタリングなどの補助にはなってくれるかもしれません。

この識別プログラムはダウンロードできます。例えば、他のプログラムに組み込むこともできます。
のぞいた双眼鏡に可能性の高い種が表示されるとか!
水場カメラにも組み込んでリアルタイムで判別できないかと試していますので、気を長くしてお待ちください。

posted by ばーりさ at 17:45| 電子工作戦隊

2019年06月24日

東金こども科学館でシロチドリやコアジサシの観察イベントを行いました(守屋)

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双眼鏡の使い方もばっちり!

土曜日に、東金こども科学館の『九十九里浜のシロチドリを見に行こう!』で話をしてきました。
参加者は、8組のご家族とほか関係者。
親が行こうといったのか、子供が行きたいといったのか興味のあるところです。
IMGP0112.jpg

奴賀さんがコアジサシの話、私がシロチドリの話をしました。ちょっと長いので飽きるかもなと思ったのですが、興味を持って聞いてもらえました。いい質問も多かったですし、ブラタモリのタモリさんみたいに察しのいい子がいて、こちらも楽しく話をすることができました。
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コアジサシ

午後は現地でコアジサシのコロニーを観察しました。
あいにくの雨模様でしたが、合間を縫ってなんとか観察できました。
コアジサシのヒナが歩き出しているのでやや遠巻きに、コアジサシ、シロチドリなど熱心に観察していました。
自分で、双眼鏡で鳥を見つけたら楽しいでしょうね。
最後の方は、海につかってずぶ濡れになる子もいて、大人とは違った観察会でした(親御さんは後始末が大変だと思いますが)。


IMGP0138.jpg

砂浜で地上営巣する鳥たちは、ヒトとのかかわりも大きいので、保全のためにもまずは知ってもらうことが必要です。
次は、漁業の人とか、サーファーやライフガードの人とか、他の地元砂浜関係者にもお話しする機会を作りたいと思っています。


posted by ばーりさ at 14:04| 活動報告

2019年06月23日

ハシボソガラスが消えていた

今年はずいぶんと繁殖分布調査の調査地をまわりましたが,今回がこの繁殖期,最後の調査です。
山梨南部市と静岡富士宮市の2か所のコースをまわってきました。

静岡の調査地は前回ハシボソガラスが37羽も記録されたハシボソ天下の調査地でしたが,今回は記録なし。
環境変化としては,以前は水田があったのが,ほとんどなくなり,それが畑や荒れ地になっていました。風景的にはハシボソガラスがいても良さそうな感じだったのですが,ハシブトガラスのみ。水田ってそんなにハシボソの生息に効くんだろうか?

毎日のように全国からたくさんのデータが寄せられています。今回の経験をその集計に活かしたいと思います。

富士宮に行ったので,今回はカツ丼だけでなく,富士宮焼きそばも食べてきました。ぼくはカツ丼のイメージがあると思いますが,年間消費量でいえば,たぶん,焼きそばや餃子がカツ丼と負けないほど食べているんですよね。

murata.jpgyakisoba.jpg

カツ丼は肉にコクがあってよかったですし(グリーンピースが邪魔でしたが:捨てるわけにいかないので,噛まずに飲み込みました),富士宮焼きそばは麺がいいですね。調査のとりに相応しい食事でした。

posted by ばーりさ at 16:43| 活動報告

2019年06月19日

カルガモのヒナは無事に育つか全滅するかの二極化している?

ヒナの無事な成長を願いながら親子を見守るカルガモ・サバイバル調査。間延びした観察期間のため、果たしてどのくらいの方が観察してくださっているか心配なのですが・・・、ここまでの中間報告をいたします。

カルガモのヒナは8月まで見られますので、引き続き、調査へのご協力をよろしくお願いします。

大池カルガモ家族190616.jpg
栃木県立中央公園(平野敏明)

この調査は生まれて間もないヒナを見つけた日に数をかぞえ、それから4週間ほどのあいだ時々ヒナの数の調査をするという方法で行っています。カルガモの産卵数は10〜14個とされているので、初認時点でそれより少ない場合はどう評価するかという問題はあるのですが、卵が捕食されることもありますし、今回は初認したヒナが生まれたときの数と考えることにしました。

まだ観察数が少ないのですが、集まった11事例を見る限りでは、カルガモのヒナは全滅かそれに近いくらいまで減ってしまうケースと、ほとんどが無事に育つケースとがあり、その中間で半分くらい無事ということにはなっていないようです。カラスなどの捕食者に狙われると、くり返し襲われ続けるためかもしれません。

カルガモ生存グラフ.png
カルガモの親が連れていたヒナ数と初認からの経過日数。

続いて、もうひとつのテーマであるオスの付き添い状況です。カモ類のオスは子育てに参加しないと考えられているのですが、東村山(東京)の1家族、多摩中央公園(東京)の1家族、栃木県立中央公園(栃木)の1家族、協同の杜(山形)の2家族で、ヒナの近くにオスのカルガモがいるのが観察されました。頻繁に観察されていた協同の杜では、一家族は孵化のころまでオスが一緒で、もう一家族はヒナ孵化する前から最後の1羽に減ってしまうまでの16日間、オスが一緒にいるところが見られたそうです。

このような付き添いオスがヒナの親かどうかが気になりますが、目印の付いていない個体の観察なので、今回はそこまでは分かりません。でも、夫婦そろって子育てしていると思いたいですね(笑)

山形ペアとヒナ.jpg
協同の杜 メス親とヒナのそばにいるオス(後藤金義)

多摩センター中ヒナとオス.jpg
多摩中央公園 メス親とヒナのそばにいるオス(神山和夫)
奥にいるのは50日齢くらいの10兄弟。

posted by ばーりさ at 11:50| 活動報告