2019年02月04日

スズメのくらし(平野伸明 文・写真)

先週末、千葉県に調査に行ったところ、今年初めての雪が降り、2cm程度の積雪がありました。
普段、雪がない場所で突然積雪があった場合、やっぱり鳥たちも困るのでしょうか。
どうしているのか気になるところです。

さて、福音館書店さんから、「スズメのくらし」という本を頂きましたので、紹介します。
写真と文章はカメラマンの平野伸明さんです。

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私自身(加藤)が大学院生時にスズメの生態を研究していたこともあり、こういった本が出版されると嬉しくなってしまいます。
文章は子供向けではありますが、スズメの生態をつぶさに観察し、その姿を写真に収めています。
秋冬の群れでの生活から、春夏の繁殖期まで、スズメの1年をカバーしています。

特に興味深いと感じたのは、巣立ち後のヒナが親離れするまでの記述です。
研究論文を見渡してみると、巣立ちヒナの数や、その時の健康状態についての報告は多いのですが、巣立ち後に何をしているのかについては比較的研究が少ない印象です。
著者の平野さんは、スズメの親離れが他の鳥(例えばシジュウカラ)よりも早いと指摘し、その理由は雑食性だからではないかと考察しています。
また、スズメは1年に4回ほど繁殖を繰り返しますが、それができるのも、親離れが早いからではないかと考えているようです。
一年を通じて観察を続けているからこその気付きだと思いました。

他にも、スズメがツミやチョウゲンボウに捕まってしまった写真もあります。
捕食された姿というのは、なかなかお目にかかれないものですが、著者はその瞬間をカメラで捉え、自然会の厳しさを教えてくれます。
ところが、その一方で、ノスリなどの猛禽類の巣の脇に、巣を作っているスズメも紹介されています。
自然の姿とは、なんとも不思議なもので、好奇心を掻き立てられます。

都市圏でのスズメの姿も、記述があります。
スズメと言えば、瓦屋根の隙間に巣を作るイメージがありますが(私の場合は)、都市圏では瓦屋根が少なくなっているので、電柱や建物の僅かな隙間を見つけて繁殖している姿が紹介されています。
変わりゆく人間のくらしがスズメにどんな影響を与えるのか、人と自然の共生関係を考えさせられます。

最近では、スズメは身近な鳥であり、数を減らしていると話題になったりしていますが、それほど生態が分かっていない鳥でもあります。

子供から大人まで、スズメについて知ることができる書籍です。
興味のある方は手に取ってみてはいかがでしょうか。
posted by ばーりさ at 15:04| 書籍紹介

2019年02月01日

エイジスとの合同調査を実施(佐藤)

1月31日にエイジスの社員4名とともに、鳴瀬川流域(鳴瀬大橋〜木間塚橋)のハクチョウ類のカウント調査を実施しました。

結果はオオハクチョウが124羽、コハクチョウが2768羽でした。

今回、印象的だったのは、エイジス社員さんのカウントの速さです。神山と私は、カウンターで1羽づつ数えていたのですが、エイジスさんは独自の機材を使って「ブロックカウント」という手法でカウントしています。こは「1,23・・」と数えるのでなく、「5、7、7」というふうに固まりで数を捉えて、入力していく手法です。2日間の研修は実施しましたが、ほとんど初めてといっていい鳥類のカウントで私たちよりも早くカウントしていて驚きました。

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民間企業×NPOによる鳥類調査はほとんど例のない活動だったため、エイジスと出会ってから今日に至るまで1年かかりました。
何度も打ち合わせを実施していく中で、鳥類のモニタリング調査の重要性を理解し、企業の社会貢献という形で始めていただいたエイジスには本当に感謝しています。また、企業の持つスキルとバードリサーチのスキルとの融合によって、新しい調査方法の確立などもできるのではないかという新たな野望も生まれました。

エイジスとは今後も鳥類調査を実施していく予定です。このようなNPOと企業の連携が鳥の世界でも広がっていけばいいなと思います。
posted by ばーりさ at 05:39| 活動報告