2016年11月02日

渡り鳥会議でケアンズにいってきました(守屋)

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現在、植田は中国広州ですが、私は先週10月23日から29日まで、オーストラリア・クイーンズランド州・ケアンズで開催された、日中韓豪渡り鳥条約の会議に出席してきました。

初日の全体会合では、鳥インフルエンザ、陸生の渡り鳥のモニタリング、国内の動物保護の法整備、ダイゼンの衛星追跡調査の結果などなど、各国から渡り鳥に関する様々なテーマが話し合われました。私はこの全体会合で、日本国内のシギ・チドリ類調査の状況を話しました。シギ・チドリ類が減少傾向にあること、日本だけでは要因は深く突き止められないことなどを説明し、各国の連携が必要なことをお話しました。つたない英語で申し訳なかったのですが、なんとか任務を終えました。

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2日目からは、午前はオーストラリア、午後は韓国、3日目午前は中国とそれぞれ二国間の会議が始まり、渡り鳥についての情報交換や問題の共有を行いました。オーストラリアとの会議では、オーストラリアがシギ・チドリ類37種の全体の個体数の見直し評価を行う際に、日本のシギ・チドリ類調査の結果を提供してもらったことにお礼をいただきました。市民参加型の日本のシギ・チドリ類の調査が、フライウェイの国の役に立てていることは大変有意義なことだと思います。また、この結果を受けて、東アジア・オーストラリア地域フライウェイの評価も調整されると思います。また、オーストラリアは、ホウロクシギについては保全のための行動計画を策定し、力を入れて保全を行なっていく模様です。そのほか、国内の渡り鳥生息地のケアに20億円もの予算をつけその環境整備に充てるそうです。
韓国は、スンチョン市が、干潟環境を世界遺産として登録しようとしていることを説明を受けました。自然環境を観光の軸に多くの人を集めているようです。また、現在、韓国とは協力関係にあるのですが、現在保護協定の締結に向かって調整中のようです。条約が結ばれ、より密接な連携ができるといいですね。
中国では、野生生物保護法の改定により、鳥獣の捕獲に関する取り組みが強化されるようです。非常に厳しい罰則を含むものになるようです。シギ・チドリ類も非合法な狩猟が問題となっていますので、この取組には期待したいところです。ただ、網の規制などについて漁網などとの関係から曖昧でしたので、これには日本から、どのような規格で、かすみ網を規制しているか情報提供して協力できそうでした。

各国とも時間いっぱいに様々な情報交換を行い有意義でした。中国などは国内事情がよくわからないので、そのシステムからして興味深かったです。個人的には、各国のシギ・チドリのモニタリング担当の方と知り合いになれたことが大変良かったです。詳細なデータのやり取りを行い、原因や保全のすために成すべきことを考えていけたら良いなと考えています。
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4日目は、オーストラリア政府主催で、南太平洋最大の海鳥の繁殖地と言われるミコマスケイというグレートバリアリーフの小島を訪れました。700mほどの砂浜の島には、クロアジサシ、カツオドリ、セグロアジサシ、ベンガルアジサシ、マミジロアジサシ、オオトウゾクカモメがおり、特に無数のクロアジサシが抱卵してました。この島は、ごく狭い範囲の上陸が許されていて、間近に鳥を観察することができます。日よけも何もないので、帽子は必須ですが。またスキンダイビングも楽しめる観光スポットになっていて、観光ツアーの方も多く訪れていました。海の美しさも素晴らしかったです。
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ケアンズは、住んでいる日本の方も多いようで、ホテルマン、ガイドにも日本の方がいて、不自由しない感じでした。
気候も過ごしやすい感じです。
ホテルから10分で行ける浜辺には、ワニがいるからだと思いますが浜辺に木道が1kmほど整備されていて、そこからゆっくりと干潟を眺めることができます。ちなみにすぐ後ろは繁華街です。シギ・チドリ類は、日本でも馴染みのホウロクシギ、ダイシャクシギ、オバシギ、オグロシギ、オオソリハシシギ、サルハマシギ、オオメダイチドリ、メダイチドリが羽を休めていました。他にもコシグロペリカン、ハシブトアジサシ、カタアカチドリなど、初見の種類が多く観察するだけで時間が立っていってしましました。異国の探鳥は楽しいですね。
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シギ・チドリ類を見ていると、長い距離を自力で移動してきているわけで、感慨深いものがあります。
彼らについては、厳しい状況が続いており、いま保全を前にすすめなければなりません。そのためにはフライウェイの各国が情報を共有し、要因を絞り、その阻害要因を協調して排除する努力をすることが必要です。
国内でもその現状を伝え、危機感を共有する必要があると思いました。中継地である日本はなにができるのか考えていく必要があります。
posted by ばーりさ at 13:39| 活動報告