2016年08月20日

番外編ツバメの塒観察会

昨夕(8月19日)は恒例の渡良瀬遊水地でツバメの塒観察です。
今月9日に確認した場所でツバメの飛来を待機。

17時前からスズメが20羽、30羽と群れで続々と塒方向へ飛去。
18時過ぎにはムクドリもヨシ原へ。
しかし、肝心のツバメは18時20分になってもパラパラ程度。
塒が移動?
疑心暗鬼になりながらも待ち続けることさらに30分。
やっとツバメたちが飛来。
tsubame_160819.jpg
(夕闇せまる空を群飛するツバメ)

ただ、昨年の塒より数はやや少な目。
昨年のように私達のすぐ横を群で通過するのも無し。
それでも上空を飛び交う無数のツバメは感動もの。
今年も遠方から参加されたKさんも満足そう。

帰り際、地元の方と情報交換。
彼によると今回は2か所に分かれて就塒したとのこと。
数が少なかったのも納得。
19時、塒入りも無事終わり、帰路へ。

参加者5名 
posted by ばーりさ at 10:36| みにクル報告(宇都宮)

2016年08月13日

ひな鳥の冒険(ファインディング・ドリー同時上映短編)見てきました(奴賀)

先日、Disney PIXARの映画、ファインディング・ドリーを見てきました。
いや、正確に言うと、ドリーの前に上映される短編目当てで見てきました。
「ひな鳥の冒険」(英語タイトル:PIPER)
http://ure.pia.co.jp/articles/-/59732

モデルはミユビシギ。
DSCN2909ミユビシギ採食.jpg
鳥業界でもマニアックなシギがアニメ化されるなんて、びっくりです。
これを機会に「#シギチ浸透計画」をススメたい(笑)。

6分と言う短い時間ですが、砂浜での採食シーンはミユビシギの動きがよく描かれていました。
特に波が引いた後、群れで一斉に波打ち際に走る様子が良かったです。

しかし、鳥屋の目で細かく見てしまうと、、、
このミユビシギが食べようとしている二枚貝は、形や生息環境からフジノハナガイとかナミノコガイと言われる砂浜の波打ち際に生息する二枚貝の仲間と思われます。
この貝は、尖った方から足を出して、砂に潜ります。なので、必ず尖った方が下に向くと思うのですが、作品中では・・・。
ミユビシギは二枚貝のその足や(Nuka et al. 2005)、プランクトン等を食べるために出す水管だけ(McLachlan et al. 1980)をちぎって食べたりします。作品中では二枚貝を開けて食べているようですが・・・。
砂浜はミユビシギにとって越冬地または渡りの中継地にあたります。子育てをする繁殖地は北極圏のツンドラの湿地です・・・。

などなど、いろいろありますが、
ちょうど8月からは、繁殖を終えたミユビシギが日本にやってくる時期です(奴賀 2008)。
先日も九十九里浜にシギ・チドリ類調査に出かけたら、海水浴場のすぐ隣で走っているミユビシギの群れを観察できました。
海水浴ついでに、波と一緒に走るミユビシギのおもしろい動きもぜひ見てください。場所によってはフジノハナガイの砂に潜る行動も見れておもしろいですよ。


引用文献
McLachlan, A., Wooldridge, T., Schramm, M. & Kühn, M. 1980. Seasonal abundance, biomass and feeding of shore birds on sandy beaches in the Eastern Cape, South Africa. Ostrich 51: 44–52.

Nuka, T., Norman, C. P., Kuwabara, K. & Miyazaki. T. 2005. Feeding behavior and effect of prey availability on Sanderling Calidris alba distribution on Kujukuri beach. Ornithological Science 4: 139-146.

奴賀俊光. 2008. 生態図鑑ミユビシギ. Bird Research News 5(10): 4-5.

posted by ばーりさ at 14:14| その他

中央公園8月13日調査報告

少し気温が低く目の過ごしやすい朝。
そのせいか鳥たちも先週より少し活動的でした。

前回記録できなかったシジュウカラ。
集合場所付近では鳴き交わしながら動き回る7羽の群れ。
さらに、西側にも4羽の群れも。
西側の群れにはメジロも加わっていました。

一方、上空を飛び回るツバメはだいぶ減りました。
今朝は最多で6羽。
もう渡りの準備で郊外へ移動したのかもしれません。

ハシブトガラスも昨年などより少な目です。
今朝は前回とほぼ同じ31羽。
この時期のハシブトガラスは14年をピークに減少気味です。
他にもっと良い採食地ができたのでしょうか。
気になります。

160813_sasagoi.jpg
(今年最後のササゴイの巣立ちビナたち)

ついに今年最後のササゴイが巣立ちしました。
巣から離れた枝で親鳥が飛来するのを待っていました。
ただ、数日前巣内に5羽いたヒナが4羽しかいません。
心配していたところ、池の反対側の流れに1羽が佇んでいました。
早くから巣外で動き回っていた個体のようです。
来週には皆公園の外へ飛び去ってしまうことでしょう。

そろそろカッコウ類が姿を見せる季節です。
次回、ツツドリがみられることを願って解散。

参加者4名 記録種数16種 記録個体数168羽
次回は8月20日午前6時からです。担当:BR平野




posted by ばーりさ at 11:38| みにクル報告(宇都宮)

2016年08月12日

柏原新道(扇沢−種池山荘)登ってきました(高木)

高山帯の鳥の調査のため、山小屋に録音機を設置させてもらう相談をしています。7月25日に北アルプスにある種池山荘に挨拶と相談のため行ってきましたので、報告します。
種池山荘到着P7250031s.jpg
種池山荘を下から。

 種池山荘は、北アルプスを形成する山々のひとつ、爺ヶ岳(標高2670m)の手前、標高約2400mの稜線にある山小屋です。標高約1300mの登山口から4時間弱かけて目的地の山小屋まで登ってきました。録音機の設置の相談だけでなく、登山者に参加してもらう調査プログラムの検討のため、登山者が山小屋でどのように過ごしているのかや、登山者の鳥への意識の程度の把握、インターネットの通信速度の確認、景観写真の撮影など、いくつか目的を持って山小屋に1泊する行程で計画を立てていたのですが・・・。
録音機設置イメージP7250041s.jpg
録音機設置のイメージカット

 前日、天気をチェックしていると、登山予定日の午後から天気が崩れ、翌日はだいぶ強く降るようでした。そこで、急遽、朝一番で登山口を出発し、爺ヶ岳山頂への登頂をあきらめて、日帰りで下山することにしました。準備を整えて登り始めたときには、もうほとんど鳥は鳴いていませんでした。7月下旬ですから、仕方がありません。
 まともな登山なんて学生時代以来していなかったので、最初の急な登りはけっこうきつく、小休憩をはさみつつ、ひーひー言いながら登りました。沢音がよく響くルートで、案の定、ミソサザイの声が聞こえてきました。ミソサザイは、沢音のするところでは、そうでないところよりも少し高い声で、シンプルに鳴きます。確かに、そのとおりだ、と思いながら登りました。きつい時に、鳥の声が耳に入ると、妙に楽になります。頭が疲労感から解き放たれて、鳥の声や関連知識のほうに意識が行くからでしょうか?
 標高1800mあたりからヤマガラの声が聞こえ始めると、徐々に種数が増えてきます。1900mあたりからササ藪が目立つようになるとウグイスとヤブサメに加えて、メボソムシクイの声があちこちから聞こえてくるようになりました。(けっこう必死に登っていたので、標高は逐一細かくチェックしていませんでした。およその目安です。)
歩きやすい登山道P7250075s.jpg
頭上数メートルの近距離からウソ、枝葉が邪魔して姿は見えず。

 2000mからはルリビタキが加わり、ここから目的地の山小屋まではルリビタキ、メボソムシクイ天国でした。高山の鳥は、シーズン後半までよく鳴くと言われる通り、この時期でも、鳥の声に包まれながらの登山を楽しむことができました。登りでは、ほとんど他の登山者と出会わなかったのですが、下山の際は、多くの登山者とすれ違い、鳥の話をふってみましたが、多くの人がそれなりに意識はしているものの、ウグイスなどいくつかの種名を知っているけど、鳥の声がしても何の鳥かはわからないでいるようでした。興味を持っていそうな方には、種名を教えたり、少し生態の話をしましたが、嬉しそうにしていました(僕向けのサービス?笑)。
霧の道P7250066s.jpg
霧が出てきて、天気は下り坂。時間との勝負。

 上り下り計8時間半の強行軍で、心配した通り、足はガクガクになりました。通常、登りの方が時間がかかるものですが、下りにより多く時間を割いてゆっくり下りたのに、です。雨にも最後の1時間、しっかりと降られましたが、それだけで済んでちょっとほっとしました。この日確認した鳥は、全部で18種。低標高でほとんど鳥を確認していない割には、種数は伸びたと思います。
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ウソ        ルリビタキ
ビンズイ      コマドリ
コルリ       アマツバメ
ジュウイチ     キクイタダキ
アオバト      エナガ
メボソムシクイ   ウグイス
ヤブサメ      ヒガラ
ヤマガラ      アカゲラ
ミソサザイ     シジュウカラ
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 予定していた目的の全部は果たせませんでしたが、半分ぐらいは達成でき、収穫の予備調査でした。下山後は、安曇野でお蕎麦を、と思っていたのですが、ワイナリーの案内看板に誘導されるがまま寄り道してしまい、時間が無くなったので、やむを得ず、定食屋でかつ丼を食べてシメにしました。僕は植田と違い、かつ丼が目的ではないのですが、バードリサーチブログらしく、最後はかつ丼の写真で(笑)。高山帯の鳥の調査の詳細については、おいおい、お知らせしたいと思います。
安曇野かつ丼14700491818360.jpg
posted by ばーりさ at 11:28| 活動報告

2016年08月08日

Strix Vol. 32 にイソヒヨドリの論文(奴賀)

Strix Vol.32がでました。
この中で、イソヒヨドリの繁殖生態について報告しました。

奴賀俊光・Christopher Paul Norman・森川由隆. 2016. 千葉県鴨川市におけるイソヒヨドリMonticola solitariusの繁殖生態. Strix 32: 169-178.

これまで島や海岸沿いでよく見かけたイソヒヨドリが、最近は内陸の都市部などでも頻繁に目撃されるようになり、分布の動向が注目されています。しかし、日本でのイソヒヨドリの論文はほとんどありません。
イソヒヨドリに注目している方も増えてきていますので、この論文が何かのお役に立てればと思います。

その他、Vol.32ではカンムリウミスズメ特集など、いろいろな論文が掲載されています。
目次はこちら

strix32.jpg


posted by ばーりさ at 19:59| 論文・記事