2016年06月28日

今年の秩父のヤマガラの繁殖は早かった(植田)

昨日,今年の繁殖期の最後の調査,ヤマガラの巣箱の回収に秩父演習林に行ってきました。
巣箱の底には温度ロガーが仕込んであって,これを解析することで,ヤマガラがいつ繁殖したのかを知ることができます。

センサスで現地に訪れた時に,今年はちょっと早めかな,と思っていたのですが,温度ロガーのデータをみてみると,これまでで一番繁殖の早い年だったことがわかりました。

ヤマガラ.png 
ヤマガラの巣立ち時期の年変化


去年はやや遅かったものの,年々繁殖が早まっている傾向があります。春までの積算気温が繁殖時期に影響していそうなことが見えてきていますが,冬の木の実のなり具合,ヤマガラの生息密度なども影響しているかもしれません。

いろいろな調査をやっている演習林のメリットを活かして,そんなところも見ていきたいな,と思いました。

今年最後の調査なので,無事に調査できたお礼でお宮参りをしつつ,カツ丼を食べてきました。
カツは大きかったのですが,ご飯がちょっと臭って,どんぶりに垂れたタレはきちんと拭いてから出すという基本ができていない店でちょっと残念でした。

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posted by ばーりさ at 11:24| 活動報告

2016年06月25日

中央公園6月25日調査報告

今日はシトシトと細かい雨のあいにくの天気。
芝生のネジバナの可憐な花が雨に濡れていい感じに。
さすがに今朝は誰も来ていません。
開始時刻には小降りになり一人で調査することに。
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   (雨に濡れた可憐なネジバナ)

池のカルガモのヒナも大分大きくなっていました。
そのせいか、カルガモのヒナを見る人もほとんどいなくなりました。
今朝は4家族合計18羽のヒナを確認。
先週から5羽減りました。

今日もエナガの群れを観察。
今朝は少なくとも20羽。
ケヤキの梢を騒がしく鳴き交わしながら移動していました。

例年、エナガは巣立つと公園から移動し、その後冬までほとんど記録されません。
しかし、今年はほぼ毎回エナガを記録しています。
下の図は、最近の5年間の4月から6月の記録率です。
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    (4月から6月のエナガの記録率の経年比較)

今年は記録率0.92、過去最高です。
今年は若鳥の群れが居ついているようです。

他の都市公園でもエナガの若鳥の群れをよく見かけます。
繁殖成績が良かったのでしょうか。
それとも公園で繁殖するエナガが増えたためでしょうか。
このあと冬まで居つくのか楽しみです。

今朝はメジロも混じっていました。
メジロの記録率も5年間で最高を記録中です。
記録率はエナガと同じ0.92。
しかも、個体数も例年より少し多めです。

ただ、1か月あたりの記録種はここまで昨年とほぼ同じ。
例年6月は急激に減少します。
今年も、結局22種でした。
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   (3年間の一月あたりの記録種数の変動 赤が2016年)

7月はどうなのでしょうか。
今年もハシブトガラスが増加するのでしょうか。

次回は7月2日、午前6時からです。
担当:BR平野



posted by ばーりさ at 15:23| みにクル報告(宇都宮)

2016年06月22日

SSHでコアジサシの生態と保全活動の話をしてきました(奴賀)

先週末にスーパーサイエンスハイスクール(以下SSH)指定校の都立科学技術高校の生徒さんに、葛西臨海公園でコアジサシの生態と保全活動について室内講座と野外での鳥類観察を行ってきました。
SSHとは、簡単に説明すると、高等学校等において、先進的な理数教育の実施、大学等との共同研究、独創性を高める指導方法、教材の開発等の取組を実施するものです。詳しくはこちら

まずは午前中にコアジサシの生態と保全活動、研究事例についての室内講座。
室内講義IMGP0097.jpg

コアジサシについて理解を深めたところで、午後からは実際にコアジサシを見るために、葛西海浜公園の西なぎさに向かいました。
西なぎさでは、葛西臨海公園の鳥類園スタッフによりコアジサシの保全活動が行われています。営巣地の整備、デコイによるコアジサシ誘致が行われています。
今年もコアジサシが数十羽飛来していたので、実際にコアジサシを見て、保全活動の場も見学できれば良いなと思いましたが、なんと、コアジサシは0羽。営巣どころか、餌をとる姿や、飛んでる姿、鳴き声さえ聞こえませんでした。。。さすが絶滅危惧種、簡単には見れません。

野外IMGP0104.jpg

日差しもでて、蒸し暑い上に、目当てのコアジサシもいない状況でしたが、ヒナを背中に乗せたカイツブリを見たり、カワウの群れをカウンターで数えたり、それなりになんとか野鳥観察を楽しんでもらえたようでした。

今回は、前回のSSH講座の反省点を踏まえ、「身近な野鳥暗記カード」というものを作成して、生徒さんに使ってもらいました。

野鳥カード.jpg

図鑑を持つと手がふさがって双眼鏡での観察ができない、ということがあったため、ポケットにも入る小型の図鑑を用意してみました。手作りのため、強度や検索しやすさについては課題がありますが、手軽に識別の役に立てる点では、概ねよい評判でした。

野外IMGP0102.jpg
野鳥カードで鳥を調べる生徒さんたち。

posted by ばーりさ at 11:46| 活動報告

2016年06月18日

兵庫県立大学大学院地域資源マネジメント研究科オープンキャンパス(7/2)

兵庫県立大の江崎さんからオープンキャンパスのお知らせが届きました。

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兵庫県立大学大学院地域資源マネジメント研究科(兵庫県豊岡市)の江崎です。当研究科では、来る7月2日(土)に夏のオープンキャンパスを開催します。また、その前後1週間(6/28〜7/3)をオープンキャンパスウィークと位置づけ、この間は、面談を希望する教員との個別面談ができるようにしています。

当研究科は文理融合であり、理学(生態学・地球科学)だけでなく、歴史学・社会学の教員も抱えています。しかし、なによりの魅力は「コウノトリ野生復帰の研究」です。11年前に兵庫県北部において再導入を開始したコウノトリですが、すでに、孫世代が野外で誕生しており、個体群サイズは約80、繁殖ペア数は10に達し、ここで生まれた若鳥たちが国内各地を飛び回っています。また原則、全個体に色脚環をつけて個体識別していますので、博士前期課程の2年間だけでも、十分なデータをとり、new to scienceの研究ができます。いっぽう本年より、博士後期課程を立ち上げましたので、博士の学位をとることも可能です。

ちなみに現在、生態学の研究に従事している院生は8名(研究科全体では30名)いますが、研究材料はコウノトリだけでなく、その餌となる水生・陸生動物、あるいは里山の鳥類群集などさまざまです。

この機会に「コウノトリ野生復帰の現場と大学院」を見てみよう、という意欲をお持ちの方は、参加の意思表明・申し込みを頂ければ幸いです。

詳細は以下をご覧ください


キャプチャ.PNG
posted by ばーりさ at 16:29| 活動報告

2016年06月16日

見る聞くわかる野鳥界<生態編> 石塚徹 信濃毎日新聞社

著者の石塚さんから表記本を寄贈いただきました。ありがとうございました。

野鳥界生態編表紙.jpg
見る聞くわかる野鳥界 生態編
生息環境とわけあり行動の進化
山岸哲/監修 石塚徹/著・写真・イラスト 中村匡男/写真 
出版社名 :信濃毎日新聞社開発局出版部
ISBN :978-4-7840-7285-9
税込価格 :2,376円

以前ブログでも紹介した「見る聞くわかる野鳥界 識別編」
という図鑑の姉妹編です。
生態編も帯に「図鑑」と書かれていますが、そんなものではありません。
図鑑であり、読み物であり、ネタ本であり、漫画であり・・・、そして、
どっちつかず、ということなく、それらを融合させています。凄いです。
いちいち本文中に出典を記載していませんが、巻末にぎっちりならんでいる
文献を見ればわかるように、論文など出所のしっかりした情報をもとに、
それをわかりやすく、イラストを交えながら、解説しています。
近年の最新の知見もふんだんに盛り込まれています。
イラストでなんだろう、と目を惹かれ、読んでなるほど、見て覚え、
鳥を知らない人も、知っている人も、
鳥を見るプラスアルファの世界へいざなってくれそうな本です。

識別編と表紙が似ているのですが、どこが違うのか、わかるでしょうか?
小さな画像では、わからないかもしれません、
ぜひ、本屋さんで手に取って見比べてみてください。

posted by ばーりさ at 17:03| 活動報告