昨日は馬田勝義さんに案内していただいて、長崎県の佐世保から諫早湾、雲仙にかけて回りました。
性比に偏りのあるカモ類は、北の越冬地にオスが、南にメスが多いのではないかと予想していましたが、昨日見た場所では、ホシハジロのメスが多いようでした。
これまで分かっているところでは、ホシハジロはかなりオスに性比が偏っていることが多いのですが、調査参加者の皆さんからの報告では関東でもメスが多い場所が見つかっていますし、もっと多くのデータが集まってくるとどういう結果になるのか楽しみです。
2014/1/12の記録
長崎線佐世保市 下の原ダム
マガモ ♂74:♀57
ホシハジロ ♂43:♀35
オシドリ ♂16:♀9
長崎県大村市 池田の堤
ホシハジロ ♂65:♀36
キンクロハジロ ♂27:♀20
長崎県諫早市 諫早湾
ホシハジロ ♂180:♀166(全数約2000?)
キンクロハジロ ♂44:♀6
長崎県雲仙市国見町 長浜海水浴場
ホシハジロ ♂63:♀59(全数約400)
長崎県雲仙市国見町多比良
マガモ ♂164:♀98(全数約300)
諫早湾はスズガモとホシハジロが日本で一番多い場所で、2013年1月のガンカモ一斉調査によると、スズガモが5万1千羽とホシハジロが8千羽いました。
看板の写真に書き込んだように、堤防の内側にホシハジロ、外側にスズガモが浮かんでいました。干拓事業のために湾が締め切られる以前から、カモ類は多かったそうです。むかしはシギ・チドリ類でも日本最大級の飛来地でしたが、堤防のために干潟が消滅し、いまでは生息しなくなってしまいました。

堤防に沿って帯のようにホシハジロが続いています。1割弱スズガモが混じります。
堤防上の道路から観察しました。
もう少したくさん数えたかったのですが、途中で正面から日が差してきて羽色が見えにくくなってしまい、断念しました。

堤防の外側にいるスズガモの群れはかなり遠くて、性比を数えることはできませんでした。
下は60倍の望遠鏡にポケットカメラを押しつけて撮った写真ですが、ちゃんとデジスコで撮影すれば、数えることができるかもしれません。オス幼鳥は、1月時点でどのくらい羽が白くなっているのか気になります。
